『短歌・絵画(Tanka Kaiga)』ぼくたちのソワレ Musica version 1月11日開催〜日暮里「工房ムジカ」にて

2025年1月11日(土)、日暮里「工房ムジカ」にて『短歌・絵画(Tanka Kaiga)』が行われます。内容はFacebookイベントページによると「イタリア人作家のマグダ・チアレッリ( Magda Chiarelli )さんの舞踏とライヴペインティング」「ムジカ店主・葛原りょうさんの朗読と舞踏」「白糸雅樹さんの短歌朗読」となるようです。

 

イベントのフライヤーは作られていないようですが、宣伝画像が2点ありますので貼っておきます。

 

こちらです。

 

『短歌・絵画(Tanka Kaiga)』ぼくたちのソワレ Musica version 1月11日開催〜日暮里「工房ムジカ」にて
『短歌・絵画(Tanka Kaiga)』ぼくたちのソワレ Musica version 1月11日開催〜日暮里「工房ムジカ」にて
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フライヤー入手&出演者プロフィール

イベントのフライヤー画像を入手しました。合わせて出演者のプロフィールを掲載しておきます。

 

『短歌・絵画(Tanka Kaiga)』ぼくたちのソワレ Musica version 1月11日開催〜日暮里「工房ムジカ」にて
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出演者プロフィール

白糸雅樹
1973年東京生まれ。 十九歳より短歌の投稿を始める。詩の朗読舞台集団『T-THEATER』 (主宰:奥主菜) で1996年より朗読を始める。2004年8月 「ねずみのしっぽを集めたねこは」。2023年1月 「指先に羽根」。 2024年6月 「ぼくたちの夜会」。 詩歌集 『ゆらぎ』 (1999年 私家版)。 歌人集団 「かばん」 同人。

 

マグダ・チアレッリ( Magda Chiarelli )
マグダ・チアレッリは、ミラノのプレラ美術アカデミーで学び、ミラノ、ヴェネツィア、ニューヨーク、東京アド、女子美術大学の協力を得て作品を制作してきた。型破りなイタリアの画家、パフォーマー、ビジュアルアーティスト。

 

葛原りょう
詩人。 短歌、俳句の号は高坂明良 (こうさか・あきら)。三鷹市生れ。詩集『朝のワーク』、 『魂の場所』。句集『ファーイース ト』。歌集『風の挽歌』。同歌集で第8回日本一行詩大賞新人賞受賞。第4回芝不器男俳句新人賞対馬康子奨励賞受賞。歌人として福島泰樹に師事、 「月光の会」を棲家とする。俳人として金子兜太、角川春樹主宰「河」、「荒地句会」を経て、 現在、 森須蘭主催「祭演」 同人、堀本裕樹「蒼海」 同人。

 

 

『短歌・絵画(Tanka Kaiga)』は2回公演

今回のイベントは2回公演です。最初の回をご覧になった方は、2回目もそのまま見ることができます。即興系イベントは同じことになりませんので、お得な感じですよね。時間がある方は、見比べてみると面白いでしょう。

 

出演者と内容については冒頭に書いたとおりです。

 

それぞれのプロフィールを簡単に紹介すると、マグダはパフォーマンスやインスタレーション、ビジュアルアートへと表現の幅を広げながら活動しているイタリア人作家です。葛原りょうさんは工房ムジカのオーナー。ご存知のとおり、詩人、歌人、俳人でもあります。白糸雅樹さんは短歌と朗読とヴァイオリンをされており、詩歌集『ゆらぎ』を出版されている方です。

 

本番では3人が個別にやるのか、コラボ展開になるかも不明です。ひとつ確実なのは、言葉色が強いイベントということです。

 

マグダは短歌作家の朗読中に衣装にライヴペインティングを行い、その後に「舞踏スタイル」でイタリア語の詩を朗読するような話をしていました。

 

会場では「マグダのペインティングと詩」「マグダのペインティングと白糸雅樹さんの短歌」が両面となっている作品も販売されます。全部で48点あり、全部で48点あり、3本で5,000円、1本で2,000円だそうです。

 

マグダから詩の内容を教えてもらったので、それも記事の後半に載せておきます。

 

<公演詳細>
『短歌・絵画(Tanka Kaiga)』ぼくたちのソワレ Musica version
開催日:2025年1月11日(土)
時間:18:30〜・21:00〜(2回公演)
※18:30の回をご覧のお客様は、そのまま21:00の回もご覧いただけます。
入場料:1,500円 + 1drink

会場:工房ムジカ(荒川区西日暮里3-14-13コニシビル202 通称夕焼けだんだんの階段の上すぐ)
公式X(旧ツイッター):https://x.com/koubomusica
アクセス:「日暮里駅北改札西出口」より徒歩約3分・東京メトロ「千駄木駅」から徒歩約8分
Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/9164517993606343/

 

 

「ぼくたちのソワレ」とは何か?

今回のイベントには「ぼくたちのソワレ Musica version」というサブタイトルが付けられています。

 

少し調べてみました。

 

「ぼくたちのソワレ」というのは、白糸雅樹さんが秋月祐一さんと2024年に行った短歌リレーイベントのことのようです。秋月祐一さんは短歌同人誌『琥珀糖』をやられている方です。

 

 

マグダの詩(全48点)

マグダはイタリア語の詩を朗読します。本来は内容がわからなくても、顔の表情や身体の動きから何かを感じるだけで充分かもしれません。

 

しかし、内容を知ることで理解が深まるのも事実です。そこで事前に詩の内容を教えてもらい、ざっくりとした翻訳を付けて紹介することにしました。

 

全部で48点あります。どこまで正確な翻訳なのかの判断もできませんが( deepl 翻訳を利用)、ひと通り読んでいただくことでマグダが何を考えているのかを理解する一助になれれば幸いです。

 

<マグダのイタリア語の詩 全48点>

(1)
Balliamo nella notte dominata dalla luna
Ti prego il treno che avremmo dovuto prendere sta correndo via
月夜に踊る
私たちが乗るはずだった列車が走り去るように

 

(2)
Ho un walzer da ballare
Cosa risuona in te dopo?
Che ne dici di un jive?
踊りたいワルツがある
次は何が心に響く?
ジャイブはどう?

 

(3)
Ci siamo inchinati e le statue hanno iniziato a danzare
Saremo bravi a ballare sul mondo
私たちはお辞儀をし、彫像は踊り始めた。
私たちは世界で踊るのが得意になるだろう

 

(4)
I primi passi nella musica
Una mano stretta alla tua
L’altra vibrante sul tuo petto
音楽の第一歩
片手を握りしめ
もう片方の手はあなたの胸で振動している

 

(5)
Ci vedi danzare nel lago con la fontana?
Ridiamo
Sono ebbra di vita
噴水のある湖で踊る私たちが見える?
私たちは笑う
私は人生に酔っている

 

(6)
La gonna bagnata aderente alle tue gambe
Accarezzo le loro linee col mio sguardo
Ogni goccia ci sommerge
濡れたスカートが脚にまとわりつく
視線で脚のラインを愛撫する
一滴一滴が私たちを沈める

 

(7)
Ti stringo alla vita per saltare più in alto
In un attimo i tuoi capelli si sciolgono
より高くジャンプするために、私はあなたの腰を抱く
一瞬にして髪が溶ける

 

(8)
Ali di uccelli risuonano come tuoni lontani
La Marcia di Radetzky
L’acqua nella fontana tornerà a scorrere
鳥の翼が遠雷のように鳴り響く
ラデツキー行進曲
泉の水は再び流れる

 

(9)
Ti ho avvolta nel mio cappotto bagnato
Vicini vicini per guardare un cielo di stelle
濡れたコートで君を包んだ
星空を眺めるために

 

(10)
Sussurri
Devi andare
Come si può lasciare tutto questo?
ささやき声
あなたは行かなければならない
どうしたら、このすべてを捨てられるの?

 

(11)
Stai fuggendo
Non ti lascerò andare
Non finché la notte non sia finita
Sei pronta?
あなたは逃げる
逃がさない
夜が明けるまで
準備はいいかい?

 

(12)
Sei ancora in viaggio con me
Mentre il buio trapela dai finestrini del primo treno
あなたはまだ私と旅をしている
始発列車の窓から闇が漏れるように

 

(13)
Siamo scesi dal treno con la sensazione di essere in ritardo
Voglio tagliare i tuoi capelli come se li avesse scompigliati la brezza del mare
遅刻しそうな気持ちで電車を降りた
潮風になびいたような髪を切りたい

 

(14)
L’eccitazione nello spiegare le vele
Gli uccelli stanno volando mentre noi salpiamo sul mare di Seto
出航の興奮
鳥が飛び交う瀬戸内海に出航

 

(15)
Sono troppo ebbro
Mi sento a disagio come se continuassi a mentirmi
Le mie dita stanno diventando fredde mentre ti sto perdendo
私はあまりにも酔っている
あなたが私に嘘をつき続けているような気がして落ち着かない。
指先が冷たくなっていく。

 

(16)
Vorrei potessimo vivere assieme su quell’isola
Ma ovunque e ancora noi siamo uccelli
あの島で一緒に暮らしたい
でも、どこにいても私たちは鳥

 

(17)
Mangiamo un piatto pronto e ci lamentiamo che non sia cibo vero
出来合いのものを食べて、「本物の食べ物じゃない」と文句を言う。

 

(18)
Finora non sono mai stata capace di lamentarmi dici
Hai briciole di cibo sulle labbra
Sono di una tenerezza struggente
今のところ、私は文句を言うことはできない。
あなたの唇には食べ物のくずがついている
切ない優しさがある

 

(19)
Passeggiamo per la città umida
Pensando a quanto poco ci rimanga da spendere
湿度の高い街を散歩する
残された時間の少なさに思いを馳せる

 

(20)
Il bagno all’alba è a metà prezzo
Ti ci immergi con gioia
Tu sei pronta per questo
日の出入浴は半額
喜び勇んで飛び込む
準備はできている

 

(21)
Ore e poi la mia notte si è addormentata in un bagno di acqua tiepida e nella visione di te
数時間後、私の夜はぬるま湯の風呂で眠りについた。

 

(22)
Ho occhi pronti alle lacrime quando ti vedo
Mi sei così vicina
Mi sei così lontana
あなたを見ると涙が出そうになる
あなたはとても近くにいる
あなたはとても遠くにいる

 

(23)
Sbadiglio
Il tuo profumo saponoso di mandarino mi pervade dolce
あくび
あなたの石鹸のようなミカンの香水が、私を甘く包み込む。

 

(24)
Insolitamente particolare tutto questo
Imbarazzante a guardarmi dentro
Un grande albatro bianco vola via
異常に奇妙なすべて
中を見るのが恥ずかしい
飛び去るアホウドリ

 

(25)
Come libellule a sfiorare la superficie dell’acqua
La tua pelle per la prima volta
Le tue labbra per la prima volta
E ancora
水面をかすめるトンボのように
初めての肌
初めての唇
そしてまだ

 

(26)
I tuoi occhi e i miei occhi
Dita e mani
Bocche e pelle interecciati
あなたの目と私の目
指と手
絡み合う口と肌

 

(27)
Ambrosia salmastra dalla tua pelle
Due frutti appena più grandi delle mie mani
あなたの肌から塩辛いアンブロシア
私の手よりかろうじて大きい二つの果実

 

(28)
Come un lago voglio tutto di te lo sai
Neve in estate e fiori a sbocciare nel mio cuore
湖のように、私はあなたのすべてを知りたい
夏に雪が降り、心に花が咲く

 

(29)
Il tuo pianto improvviso cosa è stato?
Non mi confondere
Ero felice
突然の叫びは何だったのか?
混乱させないでください
私は幸せだった

 

(30)
Passo dolcemente le mie mani tra i tuoi capelli
Ciocche intrecciate mentre ti stringo tra le braccia
あなたの髪にそっと手を通す
腕の中であなたを抱きしめる

 

(31)
Quello è il nostro posto
Indichi la superficie dell’acqua
A me con gli occhi fissi su quello specchio limpido
そこが私たちの場所
あなたは水面を指差す
その澄んだ鏡を見つめたまま

 

(32)
Mi chiedi se mi piacciono i pomodori e io distolgo il mio sguardo tra il bianco e il nero
Mangio quello che all’inizio non mi piaceva
トマトは好きかと聞かれ、黒と白の間で目をそらす。
最初は嫌いだったものを食べる

 

(33)
Te ne stai andando?
Anche dopo questa folle notte?
Anche all’alba di tali promesse?
もう帰るの?
この狂った夜の後でも?
こんな約束の夜明けでも?

 

(34)
Andiamo dici
I tuoi occhi mi scuotono dentro
Stringo la tua mano
La trattengo con forza
さあ、あなたは言う
君の瞳が僕を揺さぶる
あなたの手を握る
強く握る

 

(35)
Dovremmo cambiare treno alla prossima stazione
Dovremmo tornare indietro
Ho lasciato che le mie lame si intrecciassero con le tue
次の駅で乗り換えよう
戻ろう
私の刃をあなたの刃に絡ませる

 

(36)
Essere libero mi distrugge
Avevo pensato di doverti proteggere
自由であることが私を破壊する
私はあなたを守らなければならないと思った

 

(37)
Con te vicina posso volare
Cavalchiamo questo vento e facciamoci trasportare a Sanuki Fuji
君が近くにいれば、僕は飛べる
この風に乗って、讃岐富士に運ばれよう

 

(38)
Dovremmo andare a Osaka
Mi sento come se volessimo confonderci tra la folla
大阪に行こう
人ごみに紛れたい

 

(39)
Le tigri che hanno visto Jozee ci sbranerebbero a morte
Ma io non vorrei mai che sopportassero il peso di un tale crimine
ジョゼを見たトラは、私たちを引き裂き殺すだろう。
しかし、私は彼らにそのような罪の重荷を背負わせたくない

 

(40)
Abbiamo visto un ippopotamo
Ci ha fissato mentre lo guardavamo
Rimarremo per sempre nella mente dell’ippopotamo
カバを見た
私たちが見ている間、彼は私たちを見つめていた。
私たちはカバの心の中に永遠に残るだろう

 

(41)
Viaggiatori di passaggio
In questo luogo che attraversiamo
Intrecciando fili invisibili
通過する旅人
この場所を通過する
見えない糸を紡ぐ

 

(42)
Sorseggio un drink
Sorseggio lo spirito di Kinmiya in un drink
Mi muovo sempre più come una marionetta
酒を飲む
金宮の魂を酒にすする
私はますます操り人形のように動く

 

(43)
Tu sei Puro Spirito
Hai ali sul dorso
Tu sei ebbrezza in volo
あなたは純粋なスピリット
あなたの背中には翼がある
あなたは飛翔する酩酊

 

(44)
Fugace apparizione ti lascerò impresso il mio ricordo migliore prima di sparire
No non lo farò giuro
儚い幻影……私が消える前に、最高の思い出を残してあげよう
いいえ、誓うわ

 

(45 M1)
Come fuoco su aridi campi
Anche se il mondo è in fiamme
Questa piccola luce non si spegnerà
Rossi kudzu sono in fiore alle finestre
乾燥した野原の火のように
たとえ世界が火の海でも
この小さな灯は消えない
窓に赤い葛が咲いている

 

(46 M2)
Se tu vivessi solo nello specchio
Io sarei qui da solo
鏡の中だけに住んでいたら
私は一人でここにいる

 

(47 M3)
Tu sei ancora il custode e il guardiano del giorno
Così io mi godrò la mia ora
あなたはまだ一日の番人であり、守護者である。
だから私は私の時間を楽しむ

 

(48 M4)
Gioia e tristezza dalle corde dell’arpa
Su cui pizzico il ritmo della vita
ハープの弦が奏でる喜びと悲しみ
人生のリズムを刻む

 

<参考記事>
・【マグダ・チアレッリ】個展「Butterflies」〜銀座ギャラリー・シアカにて(2024年12月7日〜12月15日)
https://www.heart-to-art.net/BLOG/art-exhibit2024-1207-magda-chiarelli

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コメント

    • 白糸雅樹
    • 2025.01.09 2:22pm

    ご紹介ありがとうございます!

      • improart
      • 2025.01.10 10:42am

      とんでもないです! 当日は楽しみにしています。

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