2025年6月21日(土)、赤羽「青猫書房」にて『おとなの よみきかせ 水無月〜うちだりょうこ 三回目の長い朗読〜』が行われます。
この企画は『美術と即興』の共同企画者でもある富士栄秀也さんによるもの。2023年10月29日、2024年7月15日に続いての3回目となります。シリーズ企画として全12回で全季節を網羅して完結する予定のようです。
会場の赤羽「青猫書房」さんは、絵本専門の書店。子どもの心を忘れない、大人の本屋を目指している空間です。木造4階建てビルで、内海彩氏という女性建築家が手掛けた建築物「Timber House(木の家)」が魅力的です。検索すると「青猫書房」が完成するまでの経緯が紹介されているサイトを見つけたので貼っておきます。
子どもへ本と未来を贈る「場」を守る 岩瀬惠子さん(青猫書房店主)
http://j-apix.co.jp/kaiko/article/encounter11.html
公演詳細
<公演詳細>
『おとなの よみきかせ 水無月〜うちだりょうこ 三回目の長い朗読〜』
完全入れ替え制の全3回公演ですが、2回目は半額に、そして3回目は無料となる財布に優しい料金設定となっています。
開催日:2025年6月21日(土)
開演時間:朗読の内容は後述
第1回 12:00〜13:00
第2回 13:45〜14:45
第3回 15:30〜16:30
会場:青猫書房
住所:北区赤羽2-28-8 Timber House 1F
会場ホームページ:https://aoneko-shobou.jp/
アクセス:JR線「赤羽駅」北改札東口から徒歩約10分、東京メトロ南北線 「赤羽岩淵駅」1番出口から徒歩約10分
MAP:https://aoneko-shobou.jp/info/
料金:完全入れ替え制
一回 1000円
二回目 +500円
三回目 無料
チケット予約:
富士栄秀也さん、うちだりょうこさんのメッセンジャーへ。
もしくは nakedvoice0@gmail.com(富士栄)
Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/567815789455992
朗読の内容
第1回
THE BLUE HEARTS
ファーストアルバム「THE BLUE HEARTS」
サードアルバム「TRAIN-TRAIN」
THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)は1985年結成。1987年メジャーデビュー。1980年代後半から1990年代前半にかけて活動し1995年に解散。おもに甲本ヒロトと真島昌利が作詞・作曲。代表曲は「リンダリンダ(甲本ヒロト)」「TRAIN-TRAIN(真島昌利)」「青空(真島昌利)」「人にやさしく(甲本ヒロト)」「情熱の薔薇(甲本ヒロト)」「夢(真島昌利)」など。
第2回
村上春樹著
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』
1979年に『風の歌を聴け』で群像新人文学賞を受賞してデビュー。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は1985年6月15日に刊行され、第21回谷崎潤一郎賞を受賞。第21回谷崎潤一郎賞を受賞。自伝的な内容だと本人が語っている小説で、40章からなっている。「後半の方は全部書き直した方がいいんじゃない」と妻に言われ、後半は全部書き直したそう。最後の場面は5回か6回書き直したとか。
第3回
えきたゆきこ著『マコの宝物』
元東アジア反日武装戦線 “ 大地の牙 ” 部隊のメンバーであり、同部隊リーダー齋藤和の内縁の妻だったとされる。2017年3月に「えきたゆきこ」の名前で作家デビュー。
『マコの宝物』は、1950年代のとある山里「花の木の里」の物語。小学生マコの日々、おじいさんとの会話などから貧しいながらも一生懸命に生きる田舎の人々の暮らしぶり、社会や世界の発見が伝わってくる。著者の背景もあり賛否分かれる部分もあるが、生きていくことを再発見できる。せっかくなので書いておくが、私は著者の背景と作品の評価は別物という立ち位置。作家と作品は別物と同じこと。
検索して見つけた「自著紹介」によると、えきたさんの子どもの頃の経験がベースになっているらしい。せっかっくなので貼っておく。
子供のころの経験をもとに、「マコの宝物」という物語を書きました。アラブの地で子供たちを育てようとしていた頃のことです。私はいったいこの子たちに何を残せるのだろうか、と考えたとき、私が大切にしているものは何だろうかと思いを巡らせました。
そうして、出会うことのできた多くの人々、彼らと交わした思いこそが私を育ててくれた、私の大切な宝物であること、それをこそこの子たちに伝えなければならないと思うようになりました。
戦火の押しせまつてくるアラブでの日々は、子供たちを相手にそれを語ることも、書くことも難しいままに時間が過ぎて、気が付いたときにはすでに彼らは立派な大人に成長していました。
1992年、日本に強制送還されて、多くの友人たちに出会い、再会して、「ゆきちゃんの子供時代のことを話してよ」と言う友人に、こんなささやかなエピソードを書き送るようになりました。友人はそれを「プチのおおどり」という東アジア反日武装戦線の支援の交流誌に掲載してくれました。そうして書きたまった物の幾つかが、ここにあるお話の種です。
「本にしよう。それが、出獄までの宿題だ」─そう言い残して亡くなった友人との約束を、編集者や大勢の友人たちが支えてくれて、2017年3月の出獄に間に合わせて出版してもらいました。どこにでもある、ささやかな出来事を、子供のころに出会うことのできた人々、その後の数十年間に出会えた大勢の人々がこんなステキな本にしてくれました。
そして今、「マコの宝物」の出版が、私に新しい出会いをくれています。世界がどんどん広くなる、そんな思いにさせてくれています。やっぱり出会いと人々との交流、思いの交わしあいこそが、生きていること、生きていくことの宝なのだ、と改めて実感しています。
「東アジア反日武装戦線の総括も、日本赤軍の総括もなしにこんな本を出して…」という批判をくれた友人がいます。「いいえ、これが私の東アジア反日武装戦線と日本赤軍での活動の総括でもあるのです」と、私は答えました。これから生きていく子供たちに、長い年月を生きてきた大人たちに、人間ってみんな素晴らしい、さまざまな人々との出会いと共にあること、思いを交わしあえることこそが、あなたを育ててくれる、あなたの宝物になるはずだ、と。そうして、これからも人らしく生きあおう、共に!と。
【自著紹介】『マコの宝物』のこと(人民新聞 1623号 2017年8月14日)より
http://jimmin.com/2017/08/14/post-4072/
過去の「おとなの よみきかせ」の内容
「おとなの よみきかせ〜うちだりょうこ、はじめての長い朗読〜」
開催日:2023年10月29日(日)
・サン=テグジュペリ作
内藤濯訳『星の王子さま』
・須賀敦子作
『トリエステの坂道』より
・村上春樹作
『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』
「おとなの よみきかせ 文月〜うちだりょうこ、二回目の長い朗読〜」
開催日:2024年7月15日(月・海の日)
・林芙美子著
『下駄で歩いた巴里』
・八重洋一郎著
著作未定
・村上春樹著
『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』
以上
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