独自のスタイルでダンスを掘り下げている深谷正子さんに魅せられている写真家は少なくありません。今回は写真家7人(後述)の視点で深谷さんを切り取った作品が並ぶ展示。公演の様子が中心ですが、DMを見ると、日常の姿なども見ることができそうです。期間は2024年12月2〜15日の2週間、六本木「ストライプスペースM・Bフロア」にて行われます。
同じ被写体がどのように見えるのか? 新鮮な刺激があるはず
まずは7人の写真家の紹介から。
出展されるのは、玉内公一さん・平尾秀明さん・宮川健ニさん・阿波根 治さん・高島史於さん・小杉朋子さん・Gan極楽商会さんの7人です。
深谷さんの公演に行くと、みなさん早い時間から撮影のポジションを確保されています。中には皆勤賞のような方もいらっしゃいます。深谷さんは何度撮っても “ そそる被写体 ” ということなのでしょう。
実際、Facebookを見ていると、深谷さんの公演後には大量の写真が流れてきます。それぞれに “ 視点・クセ・こだわり ” があり、とても興味深く拝見させてもらっています。貴重な資料になるのはもちろんですが、深谷さんにとっては思いもよらぬ自分を発見する機会にもなっていることでしょう。
展示の点数やサイズなどの詳細は不明ですが、複数の写真家が同じ被写体を独自の視点で撮った作品が一堂に会する展示は、写真好きでなくても新鮮な刺激を受けるはずです。
写真家の視点・クセ・こだわり・立場で被写体は激変する
私は編集者と兼任でカメラマンの助手をやっていた頃があり、現在も頼まれて撮影をすることがあります。
写真は構図、角度、露出、クセ、こだわり、立場(求められる写真内容)、さらに注目するポイント、カメラ選びなど、写真家の選択の結晶ともいえます。
私がついていたカメラマンは古いタイプで、「写真は光と影だ」「ズームで被写体に寄るなんて素人がやることだ」なんてことを常に言ってました。別のカメラマンは仕上がりでの使い方まで考慮し、トリミングの余地を残すように撮っていました。また、頼みもしないのに指先や口元のアップを撮影して悦に入っている人もいました。いまはデジタルの時代ですので、加工次第で作品はさらに変わってきます。
要するに何を言いたいかというと、作品からカメラマンのこだわりを探してみてほしい、ということです。今回は絶好の機会といえます。同じ被写体である深谷さんの姿も、かなり違ったものになっていることでしょう。
週末には深谷さんのパフォーマンス開催
今回は写真展だけではありません。週末には深谷さんのパフォーマンスも行われます。多くの写真家を魅了する生の姿も見ることができます。
パフォーマンスは合計4回行われます。今回は音楽家とのコラボです。しかも入場無料らしいです(投げ銭あり)。なんという太っ腹! こういった機会はなかなかありませんので、ぜひ足を運んでみてください。
<公演詳細>
◎12月7日(土)
16時〜:深谷正子 + 森重靖宗パフォーマンス
17時30分〜:レセプションパーティー
◎12月8日(日)
17時〜:深谷正子 + 森重靖宗パフォーマンス
◎12月14日(土)・15日(日)
17時〜:深谷正子 + 山㟁直人パフォーマンス
<共演者プロフィール>
森重靖宗
音楽家。チェロ、声、ピアノ、エレキベース等を用い、即興演奏を中心に音楽活動を行う。国内外の数多くの音楽家やダンサー等と共演する。灰野敬二率いるロックバンド、不失者のベーシストとしても活動の他、James Hullick (piano) 、Cal Lyall (guitar)とのトリオ、UMINARI、赤い日ル女とのヴォイスデュオ、一十 hito 等のユニットでも活動。
https://mori-shige.com/
山㟁(やまぎし)直人
ドラム、打楽器奏者。音楽以前の音楽を探求し、日常からの音や流れから生じる“リズム・響き・間”を大きなうねりにのせ、あらゆる空間を音と共に旅をする。
https://www.naotoyamagishi.com/
レセプションパーティー&写真集『深谷正子の仕事2』
12月7日のパフォーマンス後には、レセプションパーティーも行われます。しかもFacebookイベントページによると写真集『深谷正子の仕事2』が進呈されるとか。ホントだったら、お得すぎてビックリです。
前回の写真集『深谷正子の仕事』はB5判・80ページで、写真だけではなく写真家や批評家の文章が掲載されていました。
刊行時には『深谷正子の仕事』と題して、同じ場所で展示が行われました。
こちらがDMです。
開催は2022年5月でしたので、第2弾の開催までのスパンの短さに驚かされます。さらに前回に出展された写真家は玉内公一さん・阿波根 治さん・高島史於さん 小杉朋子さんの3人だったので、今回は人数も倍以上になっています。いかに深谷さんが精力的に公演をやられているのがわかります。
今回の写真集『深谷正子の仕事2』はどんなスタイルになるのでしょう。基本路線は変わらないと思いますが、完成品が楽しみです。
ちなみに執筆者に一人として、私も末席に連なっています。最初は批評家ぶった感じで冗長な文章を書いたのですが、それは自分で却下(苦笑)。シンプルかつ等身大の言葉で深谷さんの魅力を綴っております。
「深谷正子を撮り続ける写真家7人展」の詳細
「深谷正子を撮り続ける写真家7人展」の詳細です。
<展示詳細>
『深谷正子を撮り続ける写真家7人展』
開催日:2024年12月2日(月)〜15日(日)
時間:11:00〜18:30
内容:写真展とパフォーマンス
◎参加写真家
玉内公一・平尾秀明・宮川健ニ・阿波根 治・高島史於・小杉朋子・Gan極楽商会
◎パフォーマンス(入場無料・投げ銭あり)
・12月7日(土)16時〜:深谷正子 + 森重靖宗パフォーマンス
※17時30分頃よりレセプションパーティーあり
・12月8日(日)17時〜:深谷正子 + 森重靖宗パフォーマンス
・12月14日(土)・15日(日)17時〜:深谷正子 + 山㟁直人パフォーマンス
会場:ストライプハウススペース M・Bフロア(東京都港区六本木5-10-33)
公式サイト:https://striped-house.com/
アクセス:東京メトロ「六本木駅」3番出口から徒歩約4分
会場マップ:
↑画像をクリックすると拡大画像となります。
Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/1771812706990607
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