からだ と こえ の会 vol.4 (全3回公演)11月9・10日開催〜カフェムリウイにて

2024年11月09日(土)・10日(日)に『からだ と こえ の会 vol.4』が行われます。この企画は4年前のコロナ禍に八丁堀「七針」でスタート。初年は七針とムリウイの2回開催。その後は年1回のペースで行われています。計算すると「vol.5」になりますが、昨年は出演者がケガのために出演できなかったためにカウントされていないようです。

 

内容は「MAJICOさん(朗読)・石丸麻子さん(ダンス)・イトカズナナエさん(ダンス)の3人」が軸となり、毎回ゲストを招いて異なる表現を楽しんでもらうものです。今回は3回公演なので、時間が許すならば見比べてみるのもいいでしょう。チケットの申込みは各出演者または dance@studio-n.net まで(下記Facebookイベントページ参照)。

Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/s/3%E5%9B%9E%E5%85%AC%E6%BC%94%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%9F-%E3%81%A8-%E3%81%93%E3%81%88-%E3%81%AE%E4%BC%9Avol4/507291718570741/

 

公演の内容とゲスト

今回は3回とも、オープニングは朗読家のMAJICOさんが選んだ江戸川乱歩『人間椅子』からスタート。この小説については説明不要でしょう。石丸麻子さんによるポップな映像作品が流れ、イトカズナナエさんが椅子になりきるところから始まるそうです。この時点でゾクゾクしてきちゃいますよね。

 

ソロなど挟みつつゲストとの濃密な表現が繰り広げられることでしょう。石丸さんは3公演とも違う曲で即興に挑戦されるそうです。

※今回、MAJICOさんと石丸麻子さんは3公演出演しますが、イトカズナナエさんは10日のマチネだけお休みです。イトカズファンの方はご注意ください。

 

私は9日にお邪魔する予定です。

 

・ ・ ・

 

3回公演のゲストは森政也さん、木村由さん、RYUSHAさんの3人。それぞれの内容は下記のとおりです。

◯11月9日 18:30〜
ゲスト:森政也(映像作品と身体表現)

◯11月10日 15:00〜
ゲスト:木村由(即興)・木村由ん&石丸麻子による「仮面姉妹」

◯11月10日 18:30〜
ゲスト: RYUSHA(ベリーダンサー)による「Revolution 」(石丸麻子による選曲と演出)

 

 

<公演詳細>

『 からだ と こえ の会 vol.4(全3回公演) 』
開催日:2024年11月9日(土)・10日(日)
時間:18:30〜(9日、10日ソワレ)・15:00〜(10日マチネ)
料金:3,500円+1ドリンク(予約3,000円+1ドリンク)
※2回以上観てくださる場合は、2回目以降のドリンク1杯サービス!
会場:カフェムリウイ(東京都世田谷区祖師谷4-1-22-3F)
会場公式サイト:https://www.ne.jp/asahi/cafe/muriwui/
会場マップ:https://www.ne.jp/asahi/cafe/muriwui/info.html

出演:MAJICO・石丸麻子・イトカズナナエ
ゲスト:森政也・木村由・RYUSYA

 

 

11月9日(土)公演の簡単な感想

『 からだ と こえ の会 vol.4 』初日ソワレ公演の簡単な感想を『ハート・トゥ・アート』のFacebookページに投稿しましたので、貼っておきます。

こちらです。

念のために文字だけ抜き出しておきます。

 

11月9日、祖師ヶ谷大蔵@カフェ ムリウイ「からだ と こえ の会 vol.4」初日。公演時間に少し遅れ気味。焦りつつ石丸麻子さんにメッセージ。「10分ぐらい遅れそう……」。あたふたと到着したのは5分過ぎぐらいだったかな。落胆気味に会場へと向かうと、なんと開演を遅らせて待っていてくださった。「できればスタートから見て欲しかった」といった感じの言葉(←記憶が少しあやふやだけど、こんな感じの内容だった)に感涙。心遣いに感謝。
・ ・ ・
スタートは18時43分頃。映像と音楽による挨拶からスタート。前回から1年経ったこと、メンバーのケガしたこと、さらに諸注意やらトイレの場所まで丁寧に説明する内容。石丸さんがAdobe Premiere Proを駆使して作ったという映像はハイレベル。凝ってはいるが、イマドキのCGゴリゴリではない。10日にも公演があるので詳細は伏せるが、シンプルでありながらセンスを感じさせる仕上がり。個人的には「あれ? 勢いのある劇団の公演を見に来たんだっけ?」と錯覚するような展開。
・ ・ ・
「突然、此様な無躾な御手紙を、差上げます罪を、幾重にもお許し下さいませ」。乱歩の代表作『人間椅子』は、人気女流作家の元へ届いた椅子職人の懺悔のような手紙が核となっている。公演は、おぞましい罪の告白と官能的な部分をうまく切り取り、ゲストも交えた4部構成。前半はMAJICOさん・石丸麻子さん・イトカズナナエさんの3人の顔見せ的なシーンからの朗読、そして石丸さんの踊りと続く。なによりイトカズさんの大きな皮張りの肘掛椅子に扮した姿が印象的。微動だにしない姿から体幹の強さが伺える。まさにハマり役。
・ ・ ・
MAJICOさんの朗読では『人間椅子』の奇怪な部分が語られる。スタートから20分ほどは目立った踊りがないまま続く。「これ、踊りの公演だったよね?」と思い始めたタイミングで石丸さんが朗読と入れ替わるように登場。しなやかで妖しい踊り、そしてゲストの森政也さんによる懐中電灯(らしい)による照明演出の相乗効果に見惚れる。音楽に合わせ時折メリハリを利かせた動きと、レンズ部分に手をかざすことによる光の明暗の揺れ動きにより生っぽさが引き出されていく。自分的には昭和の深夜番組が脳内でシンクロする時間。これが後半のエロ部分への導線となっていた。ここで15分の休憩。
・ ・ ・
休憩時間に喫煙スペースでお客さん数名が絶賛している。隙きのない仕上がりの映像、選曲、変化に富んだ流れは、あっという間だった。タイトルでは身体と声を謳ってはいたが、映像、音楽、朗読、踊り、芝居などの要素が散りばめられた内容は、充実度満点といえた。そして後半。ゲストの森さんが登場。タイトルは「明滅する装置」。三脚にカメラを持った森さんがセッティングを始める。そしてデジタルのレリーズの仕掛けによるシャッター音が一定の間隔で響く。余談だけど、レリーズって指で注射器のように押すタイプしか知らなかったので、個人的には超新鮮だった(とりあえずオレはカメラマンの助手をやりながら編集者の仕事をしていた時代が数年ほどあったのだが、いかに昔のまま自分の時間が止まっていることを思い知らされた汗)。“ 明滅 ” とは、明るくなったり消えたりするという意味。終了後に森さんに確認したが、使われた映像は動画ではなく画像が止まることなく切れ目なく連続していったもの。途切れることなく連なっていくコマとコマの間に存在する何かを表現しようとされているそう。映像の中で揺らぎ、浮遊し、ときに天を仰ぐ仕草を見せる森さんと映像が一体化していた。流れている曲も規則的な精神を象徴したようなもの。見ている側としては全体をそのまま感じればいいのだが、映像に目を奪われたり、曲が頭の中でグルグルしたり、身体に映し出される映像に見入ったりと、悪い意味ではなく自分なりの基軸が持てない刺激と情報量が多い時間だった。
・ ・ ・
「conclusion」と題したラストはイトカズさんの椅子が登場。MAJICOさんが客席側で朗読。そして石丸さんが扇情的な赤いタイトなドレスで現れる。内容は『人間椅子』のハイライトともいえる人間が椅子に座るシーン。大柄の西洋人、うら若い異国の乙女、そして女流作家たちとの官能のひとときが描き出される。朗読に合わせて恋心が芽生え、押さえきれない感情の高まりをイトカズさんと石丸さんが踊りという形で昇華させていく。乱歩の暴発しそうになる感情の変化を描いた文章も見事だが、官能的という次元を超えた悦びという心の高まりを表現する二人の動きや表情も見事だった。ラストはイトカズさんの顔にスポット。そして、20時20分頃に終了。
・ ・ ・
明日の夜の回は、ゲストのRYUSHA(リューシャ)さんが風邪を引いて欠席になってしまったそう。急遽、森政也さんと木村由さんが登場することになったそう。ピンチをプラスに転換するのはさすが。とくに夜の公演は「true ending」となっている。違った内容を考えているっぽいので、そちらの展開も気になる。オレは朝からイベントの撮影とかお手伝いがあるので行けないのが残念。予定なかったらリピしてたと思う。席は少し残っているようなので、時間のある人は見て損がない公演。
↓詳細
https://www.facebook.com/events/507291718570741

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP