2025年 2月11日、成城学園前「アトリエ第Q藝術」にて『 文学とダンスvol.8 』が行われます。今回で8回目となる人気企画は、『言葉(文学・詩などの朗読)』と『身体表現』がその場で出会い、触発し合う公演です。
まずはイメージ画像から。
こちらです。
出演者は3名。なんらかの方法で2名が選ばれ、それぞれが言葉と身体のどちらかの役割分担を決めて表現を重ね合わせていきます。もちろん即興ですので、何が起きるかわかりません。今回は作家の赤坂真理さん、ダンサーの川口隆夫さん、そして『美術と即興』の共同企画者であるヴォイスパフォーマー富士栄秀也さんの組み合わせ。かなりレアな回といえるでしょう。終演後には懇親会も予定されています。チケット状況はわかりませんが、もう席はほとんど残っていないかもしれません。興味を持たれた方は出演者もしくは会場にお問い合わせください。ぜひ!
<公演詳細>
『 文学とダンスvol.8 』
開催日:2025年2月11日(火・祝)
開演時間:18:30(開場18:00)※終演後に懇親会有
Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/485015391310119
会場:アトリエ第Q藝術
住所:東京都世田谷区成城2-38-16
会場公式サイト:https://www.seijoatelierq.com/
会場マップ:https://www.seijoatelierq.com/map
アクセス:小田急線「成城学園前駅」より徒歩約3分
料金:2,500円(予約優先)
チケット予約・お問い合わせ: q.art.seijo@gmail.com
※出演者へのメッセンジャーなどでも可
出演:
赤坂真理
川口隆夫
富士栄秀也
スタッフ:早川誠司 高山尚紀
絵画:高山八重
主催:アトリエ第Q藝術
出演者のプロフィール
赤坂真理(あかさか まり)
東京生まれ。作家。
雑誌『SALE2(セールセカンド)』編集人を経て1995年「起爆者」でデビュー。小説作品に、寺島しのぶと大森南朋主演で映画化された『ヴァイブレータ』、『ミューズ』(野間文芸新人賞)、天皇の戦争責任をアメリカで問われる少女を通して戦後を描いた『東京プリズン』(毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部賞)。批評と物語の中間的作品に『愛と暴力の戦後とその後』、『愛と性と存在のはなし』、アディクションを依存症でなく「執着」「固着」ととらえ人類の苦しみと見た『安全に狂う方法 アディクションから掴みとったこと』(医学書院)など。文学の身体的表現にも情熱を持っている。
川口隆夫(かわぐち たかお)
ダンサー・パフォーマー。
学生の頃よりパントマイムを基礎としたムーブメントシアターを学ぶ。1990年よりダンスカンパニーATA DANCE を共同主宰。その後1996年ダムタイプに参加。00年よりソロ活動を開始する。異分野アーティストとのコラボにより「演劇でもダンスでもない、まさにパフォーマンスとしか言いようのない(石井達朗、朝日新聞)」ソロ作品群を発表。近年は『大野一雄について』(2013)などで舞踏を参照し、国内外40都市以上を巡演。21年には「Tokyo Real Underground」芸術監督、パフォーマンスイベント「INOUTSIDE」共同企画運営を務めた。最新作は『バラ色ダンス—-純粋性愛批判』(2022)。
富士栄秀也(ふじえ ひでや)
nakedvoice。
「声は必ずしも音楽のジャンルに留まる物ではない」。そんな、当たり前ながら、挑戦する者のいない、音楽に縛られない、身体表現としてのヴォイスパフォーマンスを展開。企画、時にプロデューサーとして、イトカズナナエ「十年」、うちだりょうこ「おとなのよみきかせ」、渡辺宏さんと共催で「美術と即興」等。
過去の「文学とダンス」の出演者
検索すると、「アトリエ第Q藝術」さんのサイトに過去の公演のフライヤーや出演者などが紹介されていました。
こちらです。
記録映像(公演の一部)もアップされています。踊りもさることながら、それぞれの朗読も魅力的です。
高見順の詩「われは草なり」
今回のフライヤーには、高見順の詩「われは草なり」が記載されています。
こちらです。
われは草なり 伸びんとす
伸びられるとき 伸びんとす
伸びられぬ日は 伸びぬなり
伸びられる日は 伸びるなり
われは草なり 緑なり
全身すべて 緑なり高見順
この詩は教科書にも取り上げられ、人間讃歌として指導されているようです。ご存じの方も多いことでしょう。※実際には戦時中に書かれた政治批判が込められた詩だったのだが、ここでは触れない。
勝手に見どころチェック
現時点で私の頭に浮かんでいる公演の見どころを勝手に5つほど挙げておきます。
(1)赤坂真理さんが人前で身体表現をされるのは、もしかして初めてかもしれない。
(2)さらに赤坂さんは今回の公演のために “ 封印していた ” 詩の書き下ろしを披露する。
(3)伝説の舞踏家・大野一雄を完全コピーする、暗黒舞踏の感性に切り込んだ『バラ色ダンス』などのパフォーマンスで知られる川口隆夫さんは、異ジャンルとのコラボに長けている。この日だけの化学変化が起きる期待感がある。
(4)ヴォイスパフォマーの富士栄 秀也さんは海千山千で、意図的に何か仕掛ける可能性がある。
(5)公演後に懇親会が予定されているので、余韻に浸りながら出演者と話せる。
朗読テキスト発表! 内容は?
2月10日の夜に3名の朗読テキストが発表されました。
こちらです。
赤坂真理さん『きみの骨をもち』※新作書き下ろし
川口隆夫さん『阿部定手記』他
富士栄秀也さん『桃太郎』
赤坂真理さんの『きみの骨をもち』は新作となります。しかも「詩」です。Facebookの投稿を読まれた方はご存知でしょうが、赤坂さんは詩を書くことを封印してきたそうです。
投稿の中では宮澤賢治の詩のことにも触れられていました。
賢治は妹トシの死に絶望しますが、喪失の悲しみの奥底から再生しようとします。そのプロセスを詩にしています。代表的な三篇「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」は近代詩の中で最も美しく、悲しみに満ちた詩とされています。
ぜひ検索して読んでみてください。
そして川口隆夫さんは阿部定、富士栄秀也さんは桃太郎。このセレクトも驚きです。
肝心の今回のレア公演のチケットですが、もしかすると少し残っているかもしれません。気になった方は、ぜひお問い合わせください(上記参照)。
以上
<参考記事>
・文学とダンスvol.7 11月4日開催〜アトリエ第Q藝術にて
https://heart-to-art.net/improart/blog019-bungaku-dance-20241104/
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