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【アメル・ナーセル】ガザの「いま」をアートで伝える展覧会「日本外国特派員協会」にて(2025年3月31日〜4月25日)

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【アメル・ナーセル】ガザの「いま」をアートで伝える展覧会「日本外国特派員協会」にて(2025年3月31日〜4月25日)

ガザの「いま」を写真や映像で伝える写真家アメル・ナーセル(Amer Nasser)さんを支援する展覧会『GAZA.SIGNAL OF LIFE』『パレスチナ刺繍帯プロジェクト』が3月31日(月)からスタートしました。

 

会場は日本外国特派員協会。4月2日(水)にはオープニングイベントを開催。アメル・ナーセルさんのショート動画の上映、さらにガザ出身で日本在住のハニン・シアムさんのスピーチなどが行われます。

 

告知フライヤーからご紹介します。

 

【アメル・ナーセル】ガザの「いま」をアートで伝える展覧会「日本外国特派員協会」にて(2025年3月31日〜4月25日)
↑クリックすると拡大されます。

 

 

企画者の一人である「砂守メディアアーカイヴズ」の砂守かずらさんが会場の様子をXで投稿されていたので貼っておきます。

 

 



 

 

 

写真展『GAZA.SIGNAL OF LIFE』と『パレスチナ刺繍帯プロジェクト』とは

現在、アメル・ナーセルさんは爆撃と飢餓の中で手元に残されたスマートフォンを使い、日々の映像や写真を ソーシャルメディアで発信しています。

 

この展示は一連の発信を “ 生命の信号 ” と受け止めた「GAZA. Signal of life実行委員会(人道支援を繋げるプロジェクトをしている組織)」がアメル・ナーセルさんの支援やガザで起きている現実の周知を目的に主催・企画したものです。

 

昨年には『GAZA.SIGNAL OF LIFE』と題し、東京藝術大学音楽学部キャンパス 大学会館2階 展示室にて初めての支援写真展が行われました。今回の展示はその第二弾となります。

 

前回は1週間ほどの展示でしたが、今回は『GAZA.SIGNAL OF LIFE』だけではなく、パレスチナ刺繍帯プロジェクトの協力でパレスチナと日本の文化的な交流の様子も紹介されます。会期も約1ヶ月と長く、活動を支援している人たちが増えてきている印象です。

 

今回の会場となった日本外国特派員協会は、夜遅くまで開いています。仕事帰りに立ち寄ってみてください。

 

 

・ ・ ・

 

 

前回の『GAZA.SIGNAL OF LIFE』展示には私も寄らせてもらいました。その内容を『ハート・トゥ・アート』のFacebookページで簡単に投稿したので、記事を貼っておきます。

 

こちらです。

 

 

念のため文章を抜き出しておきます。

パレスチナ自治区ガザ地区の映像作家で写真家の Amer Nasser(アメル・ナーセル)さんの日本初となる写真展「GAZA. Signal of Life」。東京藝術大学にて。最終日のトークイベントに参加。展示はインスタの画像を可能な限り引き伸ばし、点数を優先。壁だけではなく天井からタペストリー的に吊り下げて空間をフル活用。数えるのを忘れてしまったが、60点ほどが展示されていただろうか。目を覆うような悲惨な写真はなく、ガザの “ 日常 ” が切り取られた光景が広がっていた。
・ ・ ・
イスラエル軍のジェノサイドで蹂躙され続けているガザ。目的は命を奪うだけではない。文化や歴史を破壊し、存在そのものを破壊し、なきものにすること。現在も絶え間なく砲撃が続き、「ほとんどすべて」が消え去った。アメルさんは生死の狭間で発信を続ける。ほんのわずかな電波を探し、インスタでイメージを共有する。「ほとんどすべて」が消え去った中で証を残そうとする生き様は、まさにアート。
・ ・ ・
原因はどこにあるのか? 2000年前の「ディアスポラ」に端を発するユダヤ人の迫害の歴史がベース。さらに優秀なユダヤ人たちの行動が後押しとなった。アメリカやアラブ諸国の取り込みで国際状況が変化する。唐突に憎しみの連鎖が爆発する。2023年10月7日、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルへの攻撃を開始。イスラエル側も激しい空爆で応酬。ハマスの抵抗暴力は正当化されることではないし、イスラエルのジェノサイド(過剰な報復攻撃)も同様である。間違いなく言えることは、ガザの住民たちから「ほとんどすべて」が奪われたという現実。まずは民衆が平穏な生活に戻ることが最優先事項だろう。
・ ・ ・
自分のささやかな投稿で何か新しいアクションが生まれたら幸いである。
◎Amer Nasser(アメル・ナーセル)インスタ
https://www.instagram.com/amernasser_91/
◎Gaza. Signal of Life インスタ
https://www.instagram.com/gaza.signaloflifejp/
◎GAZA. Signal of Life
https://ga.geidai.ac.jp/2024/11/15/gaza-signal-of-life/

 

 

 

ガザの住人による静謐な眼差し

現在もガザ地区ではイスラエル軍による攻撃が続いています。3月18日からの攻撃再開後には約1,000名が亡くなったと報道されています。

 

海外のニュース動画を見ていると、眉間にシワを寄せて状況を伝えるキャスターや悲惨な光景が目に飛び込んできます。そのような報道は間違ってはいないでしょう。しかし、私は国際政治的な視点が強すぎるとも感じます。

そのような状況の中でアメル・ナーセルさんは、ガザの住人としての静謐な眼差しによって身の回りの出来事を発信し続けています。

 

・ ・ ・

 

発信するアメル・ナーセルさん、シグナルを受け取って広めていく「GAZA. Signal of life実行委員会」の行為は、非常にアートらしい関係と私は感じます。

 

そのような作家と企画者の行為を私たち観客が受け取り、自分が感じたことを発信することでアートが力となっていくのではないでしょうか。

 

期間中に会場に足を運び、何らかの形で伝える人が一人でも増えていきますように。

 

 

 

展示詳細

アメル・ナーセル
『 GAZA.SIGNAL OF LIFE』
『パレスチナ刺繍帯プロジェクト』展

開催日:2025年3月31日(月)〜4月25日(金)
時間:9:30〜22:00(土曜のみ 10:00〜)
休み:日曜
料金:入場無料
会場:日本外国特派員協会(千代田区丸の内三丁目2番3号 丸の内二重橋ビル5階)
※土曜日は地下1階からエレベーターで5階へお上がりください。
※ご来場の際、フロントで写真展に来たとお伝えください。

アクセス:千代田線「二重橋前駅」日比谷方面出口改札から徒歩約2分ほか
https://www.fccj.or.jp/2015-02-02-04-29-17/2014-10-16-03-04-20.html

 

 

◯4月2日(水)にはオープニングイベント開催

4月2日(水)には18:30よりオープニングイベントが開催されます。アメル・ナーセルさんのショート動画映像上映と、ガザ出身で日本在住のハニン・シアムさんがスピーチを行います。質疑応答や歓談時間も用意されているようです。
※会費:2000円1ドリンク(ドリンク代以外を会場費に充てます)
※出席のお申し込みは下記フォームより
https://forms.gle/Q1Wkc8LbxeMavvsp8

 

 

◯群馬県前橋市では絵本原画と合同展示も開催中

現在、前橋市「フリッツ・アートセンター」では、『このほしのこども』吉田尚令 絵本原画展 +「ガザ. パレスチナ」アメル・ナーセル 写真展も開催中です。こちらは5月6日まで。詳細は下記インスタをご覧になってください。

 

 

 

 

アメル・ナーセルさんのプロフィール

1991年、ガザ出身のパレスチナ人写真家・映画監督。パレスチナ難民の現実や、ガザにおけるパレスチナ人の政治的・社会的・経済的状況を描いた映画を製作・監督するほか、UNRWA(パレスチナ難民のための国連機関)チャンネルのプロデューサーを務める。

 

ドバイ国際映画祭やアレクサンドリア映画祭に出品された『Sara』(長編、2014年)や『Gaza Small Studio』(2015年)など、ドキュメンタリー映画やフィクション作品の製作・監督を手がける。2016年、プロデュース作品『Paper Boat』がパリのアラブ世界研究所で開催されたPalest’In&Out Festival(パリ初のパレスチナ現代美術フェスティバル)で最優秀作品賞を受賞し、パリにあるアーティストのための施設「シテ・アンテルナショナル・デザール」でのレジデンスを獲得。助監督を務めた短編映画『Condom Lead』(2013年)は、カンヌ国際映画祭に正式出品。

 

ガザの” Red Carpet Film Festival for Human Rights”のメンバーでもあり、アラブ&ターザン・ナセル監督と度々コラボレーションを行っている。フランスのCNC(国立映画映像センター)とヨーロッパの映画支援基金Eurimagesから援助を受けた彼らの次回作『Once Upon a Time in Gaza』(2024年)の脚本を担当。また、ナセル兄弟による映画『About Yakeen』(2026年)の共同脚本家でもある。2023年、パリのアラブ世界研究所で開催された”What Palestine Brings to the World”展に写真作品が展示された。

 

 

 

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今回の記事は以上となります。
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