2025年4月1日(火)、大橋エリさんのグラスハープリサイタルが「東京文化会館小ホール」にて行われます。
グラスハープソロのフルコンサート自体が日本人初という話もあります。グラスハープを聴いたことがない方は、貴重な機会におでかけください。日本モーツァルト協会が主催ということでかなりチケットは売れていると思いますが、当日券は少し余裕があるようです。気になった方はぜひ! 私はなんとか滑り込みたいと思っているところです。
まずはフライヤーからご紹介します。
目次
注目はブルーノ・ホフマン以来、世界で2人目となる「Mozart k.617」の演奏
今回の注目すべきところは、モ-ツァルトが亡くなる半年前に書かれた室内楽「グラスハ-モニカのためのアダージョとロンド(Mozart k.617)」の演奏です。
ドイツのグラスハープ奏者であるブルーノ・ホフマン以来、世界で2人目となる演奏ですから、歴史的な演奏ともいえます。すでにブルーノ・ホフマンは亡くなっていますので、この曲を演奏できるのは大橋エリさん1人だけとなります。
ブルーノ・ホフマンについては『ハート・トゥ・アート』のFacebookページで簡単に投稿したので、記事を貼っておきます。
こちらです。
念のため文章を抜き出しておきます。
以前に「竹コンサート企画・竹夢物語」でお世話になった東京楽竹団のメンバーだった大橋エリさん。現在はグラスハープで大活躍中。4月1日にはグラスハープソロのフルコンサートを行います。
なにより注目なのはブルーノ・ホフマン(Bruno Hoffmann 1913-1991)以来、世界で2人目となる「Mozart k.617」の演奏。ブルーノ・ホフマンはドイツ人の演奏家。たしか「グラスハープ」の名付け親というスゴイお方なんです。
グラスハープっていいな。。。と初めて思ったのは、知っている人も多いと思うけど、フェリーニの映画『そして船は行く』をワンシーンを見たとき。これにもホフマンは協力していたはず。検索したらYou Tubeで見つけたので、ぜひ見て欲しいです。演目はシューベルトの「楽興の時」。グラスハープっていいな……と思った方は、ぜひ4月1日でリアル体験を!
◯コンサート詳細
<大橋エリグラスハープリサイタル>
日本モーツァルト協会 主催
第668回~グラスハープ・インストルメンツ~
開催日時:2025年4月1日(火)開演18:45
会場:東京文化会館小ホール(東京都台東区上野公園5-45)
会場ホームページ:https://www.t-bunka.jp/
アクセス:JR上野駅 公園改札から徒歩約1分
他の交通情報:https://www.t-bunka.jp/access/
料金:一般5,000円、学生2,000円 全自由席
チケット:
東京文化会館チケットサービス
電話:03-5685-0650
大橋エリさんは3月26日にアルバム『Rarity -glassharp mozart-』発売
コンサートを前に、3月26日に大橋エリさんはグラスハープ・モーツァルト集『Rarity -glassharp mozart-』をリリースされました。
コンサートに行けない方は、こちらをどうぞ。
【収録内容】
1. トルコ行進曲 Türkischer Marsch (グラスハープ、チェロ)
2. きらきら星変奏曲 K265 Zwölf Variationen in C über “Ah, vous dirai-je Maman” K265 (グラスハープ、チェロ)
3. 恋とはどんなものかしら Voi che sapete (グラスハープ、フルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロ)
4. 自動オルガンのためのアンダンテ K616 Andante in F für eine Orgelwalze K616 (グラスハープ、フルート、オーボエ、ヴィオラ)
「グラスハーモニカのためのアダージョとロンド K617 Adagio und Rondo in C für Glasharmonika K617」
5. アダージョ Adagio
6. ロンド Rondo (グラスハープ、フルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロ)
7. グラスハーモニカのためのアダージョ K356 Adagio in C für Glasharmonika K356 (グラスハープソロ)
8. アヴェ・ヴェルム・コルプス K618 Ave Verum Corpus K618 (グラスハープ多重録音)
大橋エリさんのプロフィールやYouTubeチャンネルなど
この記事でプロフィールなどを書くよりも、サイトを見ていただいた方が早いです。気になった方は、YouTube映像なども合わせてご覧になってください。
大橋エリさん公式サイト
YouTubeには100本以上の映像が載っていますが、最新のものを貼っておきます。今回の演奏曲目のひとつ、「トルコ行進曲」の演奏です(チェロ:北口大輔さん)。
コンサートの感想
簡単ですが『ハート・トゥ・アート』のFacebookページにコンサートの感想を簡単に書いたので、貼っておきます。
リンク先に飛ぶのが面倒な人もいると思うので、全文を貼っておきます。
2025年4月1日(火)、大橋エリさんのグラスハープリサイタルへ。会場は東京文化会館・小ホール。四角い空間の角にあるステージ、昇り屏風の音響反射板、コンクリートの壁面、この小ホールは「奇跡の音響」を実現した空間ともいわれている。繊細なグラスハープの演奏に相応しい空間。
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定刻18:45スタート。休憩をはさんで20:30に終了。たっぷり1時間半ほどグラスハープの音色を堪能。いや、堪能というよりも不思議体験だったともいえる(理由は後述)。この公演の主催は日本モーツァルト協会なので、全曲がモーツァルトの作品。編成はグラスハープ、フルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロ。そもそもこの組み合わせは珍しい。満席の会場の年齢層は中高年が7割程度か。男性が多め。これは日本モーツァルト協会の演奏会だからなのだろうか。途中、大橋さんの問いで「グラスハープを見るのは初めて」と手を挙げたお客さんは7〜8割ほど。曲間ではグラスハープの基本知識や歴史、指をステージ上での指を濡らしている理由、選曲の背景などのMCを織り交ぜながら進行。バランスのいい構成。
演奏曲数はアンコールを含めて全8曲。前半は『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』『恋とはどんなものかしら』など、誰もが一度は耳にしたことがある名曲がメイン。とくに『トルコ行進曲』は印象的で、「これ、練習しすぎると腱鞘炎になるんじゃない?」と心配になるような演奏。
衣装替えして登場した後半は『グラスハーモニカのためのアダージョとロンド K617』をメインに、スタートからアンコールまでK616、K617、K618を連番で演奏。K617は大橋さんもMCで「陰と陽を合わせ持った傑作」と話されていたが、まったく同意。重苦しい導入から始まり、軽快さと不穏さが交差しつつ、爽やかな自然の恵みに満ち溢れた情景が広がっていくような変化に飛んだ曲。人生の酸いも甘いも知り尽くした者による諦観を内包したような印象。グラスハープのソロが随所に盛り込まれており、大橋さんの躍動的な動きも加味された演奏だった。
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とにかく癒やされたリサイタル。いや、「癒やされた」だけではお話にならないので、冒頭で書いた不思議体験について。
なによりグラスハープの音により不思議な世界へ誘われた。スピ系な書き方になってしまうが、「癒やされた」というよりも「別世界に包まれ、浄化された」というのが正しい感想。いや、「別世界に包まれ、浄化された」というのもわかりにくい表現か。そこで演奏を聴きながら考えていたことを簡単に書いておく。
そんな気分になったのは、グラスハープの発する音には、音にならないような高周波音?が含まれているからではないだろうか。優しい音の中に “ キーーーン ” といった体験したことがないような音が含まれているのだ。音の広がり方(伝わり方)も奇妙(←悪い意味ではない)に感じられた。立ち上がりから減衰までの間に音量が揺らいでいる。ジワリと全身を包み込みつつ、身体に染み込んでくるような音感覚。これはグラスハープの持つ特有なものなのか、それとも東京文化会館・小ホールならではの「奇跡の音響」効果なのだろうか。きっと両方の力によるものだろう。他のホールで聞いても同じ音体験はできないかもしれない。
この感覚は前半4曲目『きらきら星変奏曲』あたりの途中から気になりはじめた。結局、最後までグラスハープの音に浸りつつ、音にならない音を探すような時間でもあった。曲によって違いもあり、「あれっ?」と感じた部分もあったのだが、後半MCで「今回は生音とマイクを通した2パターンでやっている」と聞いて納得。
とても貴重な音体験ができた夜だった。大橋さん、お疲れ様。そして、ありがとうございました。
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最後に……大橋さんは3月26日に『Rarity -glassharp mozart-』というアルバムをリリースしたばかり。気になった方は、ぜひ! 詳細はこちら→ https://news.kingrecords.co.jp/2025/03/37314/
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今回の記事は以上となります。
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