(連載)めざせマスカラス!

昭和ならではの“幻想”が、マスカラスブームの熱狂をもたらした

投稿日:2018-06-06 更新日:

『ハート・トゥ・アート』渡辺(@heart__to__art)です。6月に入りました。半月ぶりです。仮面貴族ミル・マスカラスのエッセンスを会得することを目標にした「めざせ! ミル・マスカラス ファイティングアーティストのセルフプロデュース術」(第3回)です。

昭和ならではの“幻想”が、マスカラスブームの熱狂をもたらした

画像はマスカラス初来日時の『別冊ゴング』表紙&日本プロレスポスターです。昭和テイストですよね。

 

習慣化しつつある肉体改造。上積みを身体が欲し出した?

半月ぶりの肉体改造(スクワット&チューブ)記録です。

4月はトータルで「5,495回」でした。

 

さて、5月後半の結果は以下のとおりです。

<スクワット記録/2018年5月前半>
5月1〜16日……3,698回
5月17日……191
5月18日……221
5月19日……221
5月20日……222
5月21日……223
5月22日……226
5月23日……231
5月24日……231
5月25日……241
5月26日……242
5月27日……126
5月28日……126
5月29日……お休み
5月30日……241
5月31日……お休み
合計………6,314回

最後の最後にお休みが2回ありましたが、頑張ったと思います。

17日からはスクワットにプラスしてチューブトレーニングも加えての結果です。

先月に比べると1,000回ほど上積みされています。

実際のところ、筋力がついた実感はありませんし、劇的な肉体の変化もありません。しかし、こういう積み重ねが力になっていくと信じたいところです。

明らかに腕力は弱いし、なによりも大きな弱点の一つである首の筋力がゼロなので、さらにテコ入れをしていこうかと思案中です。

こういう気持ちになるってことは、身体がプラスαを求めている証拠なんでしょうか。

とにかくハートを立て直すためにも、身体もシッカリ立て直したいところです。

 

 

 

運動不足を続けていると、ある日突然! 身体が動かなくなる

それにしても運動不足からの転落は一気に進みますね。

痛切に感じています。

大袈裟な感じですが、

 

ある日突然、身体が動かなくなって焦ります。

 

筋肉とか体力の貯金が尽きると、身体って一気に機能停止状態になってしまうようです。

そうなると気力でカバーすることなんて無理です。

昔は「気力>体力」だと思っていましたが、

 

明らかに「体力>気力」ですね。

 

一瞬だけなら「気力>体力」の発動で凌げますが、そんなのは一瞬だけです。

気力は基礎体力がまずは前提で、それに比例して湧いてくるようです。

加齢によって実感させられました。

30代以降の人で運動不足の人は、なにかしら始めた方がいいと思います。

とくに気力に自信を持っている人は危険です。油断していると、自分の身体に裏切られるような気分に直面すると思います。

多分、ある程度満足のいく体力に戻すのには、1年くらいはかかるんじゃないかと思います。

いまだに毎日のトレーニングを欠かさずに肉体をキープしているマスカラスを見習って、チマチマと続けていこうと思います。

 

 



 

 

 

いかにして“マスカラス幻想”が作られ、爆発的ブームが起きたのか

当時、来日レスラーには必ず日本語の呼び名が付けられていました。

「人間発電所(ブルーノ・サンマルチノ)」「生傷男(ディック・ザ・ブルーザー)」「鉄の爪(フリッツ・フォン・エリック)」など、レスラーの個性を見事に言い表した言葉に心躍らせたものです。

初来日時のマスカラスは「悪魔仮面」という呼び名が付けられていました。

 

昭和ならではの“幻想”が、マスカラスブームの熱狂をもたらした
スパイロス・アリオンとの2枚看板で行われた日本プロレスの興業でしたが、マスカラスだけに話題集中。スパイロス・アリオンは“期待外れの外国人選手”などと酷評されてしまいました。本来は実力者だったはずなので、悲劇のレスラーみたいな感じでしょうね。私的にはディノ・ブラボーと並ぶアンラッキーなレスラーの一人という印象です。

 

 

昭和ならではの“幻想”が、マスカラスブームの熱狂をもたらした
マスカラス来日前に特集された『別冊ゴング』1971年3月号の表紙です。まだ見ぬ強豪であり、謎の覆面レスラーだったマスカラス。鮮烈な赤をバックにした勇姿は胸熱です。

昔は絶対的なヒーローだったはずのマスカラスなのに、なぜ「悪魔仮面」と付けられたのか不思議に思っていましたが、これは編集者がマスクのデザインから勝手にイメージして付けたようです。

 

もう一度、マスクだけ見てみましょう。

これです。

昭和ならではの“幻想”が、マスカラスブームの熱狂をもたらした
翼を広げたようなデザインですが、遠目からだと目が吊り上がっているように見えなくもありませんね。コウモリのようにも見えるような気もします。

 

1960年代には『怪鳥人間バットマン』なんてドラマが放映されていました。その辺から「悪魔仮面」と連想されたのかもしれません。

昭和ならではの“幻想”が、マスカラスブームの熱狂をもたらした
『怪鳥人間バットマン(邦題)』は1966年にスタートしたアダム・ウェスト主演の実写TVシリーズです。このバットマンに出てくるバットマンカーは、『レディ・プレイヤー1』にチラリと登場しています。

もう見ることはできないかと思っていましたが、【Amazon.co.jp限定】バットマン コンプリートTVシリーズ Blu-rayコレクター ズBOX DCコミックス プレミアムDVD付き(13枚組)が発売されているのは驚きました。かなり欲しいです。

 

他にも当時はマスカラスが「ドロップキック22連発」を見舞った記事などがセンセーショナルに伝えられていましたが、これも空想の産物(ねつ造?)だったそうです。

昭和という時代は当然インターネットもありませんでした。海外から入ってくる情報は非常に限られていましたので、編集者の想像や過剰な妄想?によって記事が作られることが多かったようです。

 

結果として“マスカラス幻想”は作られました。

 

大人になってからそんな事情を知ることになるわけですが、非常におおらかな時代だったともいえます。

情報が少ないと、人間は簡単に鵜呑みにしてしまうようです。

現在のような情報過多の時代では考えられない話です。

 

そして、マスカラスが日本に飛来します。

昭和ならではの“幻想”が、マスカラスブームの熱狂をもたらした
これは日本マットに初登場したときの様子です。初めてマスカラスの相手を務めたのはヤマハブラザースの星野勘太郎でした。マスカラスのムーブが日本のプロレスファンに与えたインパクトは、いまだに語り草になっています。
出典)小林邦明ブログ「懐かしのフォト。」より

 

当時は星野勘太郎をはじめ、引き立て役を担った対戦レスラーの存在も大きかったといえます。

相手の魅力を最大限に引き出すために自分の良さを殺すような生き方が、現在よりもはるかに高く評価される時代でした。

“マスカラス幻想”は70年代の独特な時代を背景にして大きく膨らんでいきました。

 

 



 

 

 

メディアミックスの元祖でもあったマスカラス

マスカラスが日本全国で爆発的ブームになったのは1977年でしょう。

すでに「悪魔仮面」から「仮面貴族」という煌びやかな呼び名に変わっていたマスカラスの人気の裾野は一気に広がり、プロレスファンのみならず一般の方々に認知されるようになりました。

それには理由があります。

入場曲としてジグソーの『スカイハイ』が使われたことが契機となりました。

 

これです。

 

軽快なサウンドは日本でも大ヒットしました。

はじめてマスカラスの入場テーマ曲としてジグソーの『スカイハイ』が使われたのは1977年2月でした。もともとジグソーの『スカイハイ』は1975年にビルボード3位にまでのぼりつめたヒット曲でしたが、1977年のオリコンチャートでは2位の記録を残しています。

『スカイハイ』のメロディーに乗って入場し、リングインした後にサッとオーバーマスクを客席に投げ捨てる姿は完全無欠のヒーローが降臨したようにしか見えませんでした。

当時、私もドーナツ盤レコードを買ってもらい、英語の辞書を片手に歌詞カードに鉛筆で発音のルビをふって歌っていました。懐かしい話です。

大人も子どももプロレスに熱狂した時代だったと思います。マスカラスブームは力道山以来の第二次プロレス黄金時代の幕開けにもなったような気がしています。

プロレスの大型ムック本『ミルマスカラス その華麗なる世界パート2』も大ヒットしました。

さまざまなメディアを駆使することで作られたマスカラスブームは、メディアミックスの元祖的なムーブメントだったと思います。

ハートもそういった意味では、もっと仕掛けていかないと痛感させられます。すっかりミイラ採りがミイラになってしまった気もします。いや、やはり体力的な問題がイチバン大きいでしょう。

マスカラスが活躍した頃のようには“幻想”を作り上げにくい時代になってしまいましたが、ハートもまだまだやれることがあるので、知恵を絞りつつ積み重ねていくことにしましょう。

では、また!

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今回の記事は以上となります。
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