『ハート・トゥ・アート』渡辺(@heart__to__art)です。中野区役所の前に犬の銅像があるのをご存知でしょうか。これは徳川五代将軍綱吉の「生類憐みの令」により厳重に保護された「御犬(おいぬ)」たちの広大な犬小屋が中野にあった歴史を語り伝えるためのものです。
東京セントラルライオンズクラブが中野区役所庁舎落成記念として1968年に制作されました。タイトルは「御囲(おかこい)」です。
目次
50年前の中野区の様子! 映像「躍進するなかの-1968年の記録-」
まずはいきなり冒頭から話が脱線しますが、中野区役所庁舎が完成した1968年の様子を知ることができる貴重な映像があります。
「躍進するなかの-1968年の記録-」
https://archive.nakano-library.jp/movie/3113/
再生時間は26分と長めですが、お時間がある方は上記リンクからどうぞ。
いまの中野区役所庁舎ができたのは、半世紀以上も昔のことなんですね。
現在、中野区は新庁舎を建設中ですが、時代の移り変わりを感じさせられます。
脱線ついでにさらに中野区の豆情報を。
2013年に創立50周年を迎える東京中野ライオンズクラブが主催『中野ゆるキャラコンペ』を開催しました。
その時に最優秀作品に選ばれたのが、犬キャラ「かっこい(仮)」です。
これです。
「中野ゆるキャラ決定しました」
http://lionsclub.gr.jp/history/period50/nakano672.html
ライオンズクラブさんは、中野イコール・・・犬という思考スタイルのようです。
かなり脱線してしまいましたが、ひと昔前までの中野のイメージといえば・・・「犬」だと思っている人は、かなり多かった印象です。
さて、ここからが犬屋敷の本題です。
「犬屋敷」の概要のおさらい
まず堅苦しい話になりますが、「犬屋敷」の概要のおさらいをします。じつはネットに出ている情報は非常に曖昧な部分があります。私にも判断がつきませんので、どうぞご了承ください。
「犬屋敷」のはじまり
5代将軍徳川綱吉によって1685年7月14日に出された「生類憐みの令」に端を発するものです。「御用屋敷」「御囲(おかこい)」「御犬囲」とも呼ばれ、中野では「囲町」という地名がずっと残されていました。
当初は東京都世田谷区の喜多見村に設けられましたが、その後、幕府は大久保・四谷・中野などに新設。中野には広大な5つの「御囲場」が作られるに至りました。
なぜ中野だったのか? その辺の理由は不明です。
個人的は見解を勝手に書きますと、中野の古地図を見ると、かなり沼や池が点在している印象が強いエリアでしたので、動物が生活するには適していた土地だったのではないかと睨んでいます。
この犬屋敷は1709年正月の将軍徳川綱吉の死によってピリオドが打たれます。一気に撤去となったようです。気になる犬たちはどうなったのでしょう。歴史書などに犬たちの処分は記されていませんが、どうやら「片付ける」方向で処理されたのが定説です。
その後、「犬屋敷」の跡地には8代将軍徳川吉宗によって桃の木が植えられました。その名残として桃園という名称があちこちに残されています。
約25万坪! 5つの「御囲場」に30万頭の犬がいた!?
最終的に中野には広大な5つの「御囲場」が作られました。
その配置図はこちらのとおりです。
出典:『なかの史跡ガイド』
御犬のお囲いは、東側のZEROホール近辺から始まり、サンモールやブロードウェイ付近、区役所周辺、警察病院、南側と増築されていきました。その面積は約25万坪ほどにまで広がり、数万から10万頭ほどの犬が自由を謳歌していたといわれています(一説には30万頭という説もありますが、定かではありません)。
ありがちな例えで申し訳ありませんが、この広さは東京ドーム約20個分程になります。もう少しわかりやすくすると、東京ディズニーランド2つ分程度です。
養育費(いわゆるエサ代)も莫大で、その金額は98,000両程度だったといわれ、現代の価格に換算すると122億5000万円前後というスケールだったようです。
この天下の悪法?は綱吉が死去してすぐに廃止されました。
<犬屋敷を忍ばせる作品>
名称:御囲
場所:中野区役所前
住所:中野区中野4-8-1
制作年:1968(昭和43)年
アクセス:中野駅から徒歩約5分
特記:中野区役所庁舎落成記念
MAP:
可愛らしい犬たちの像にほっこり
紹介するのがだいぶ遅くなりましたが、犬の像を見ていただきましよう。
じゃじゃ〜〜〜ん!
いかがでしょうか?
ぜひ実物を見て欲しいです。
いまにも鳴き出しそうな可愛らしい犬たちです。よく見ると、子犬もいるんです。
きっと母親と思われる犬のお腹の上に……
ほら! 2匹がスヤスヤと寝ています。
ほのぼの〜〜笑
パッと見では5匹かと思いきや、作品「御囲」には全部で7匹の犬がいました。
・ ・ ・
ところで、ふと疑問が浮かびました。
それは、この犬たちの犬種についてです。
和犬であることは間違いないでしょうが、はたして……?
この続きは、あらためて。徐々に書き足していきます。
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今回の記事は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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