『ハート・トゥ・アート』渡辺(@heart__to__art)です。展示紹介です。
2022年04月04日から銀座K’s Galleryにて抽象画家・上野憲男さんの個展が開催です。今回は銀座K’s Galleryの開廊20周年記念と銘打たれている記念の展示となります。
目次
上野憲男さんは2021年に亡くなったため、本人不在の個展に
まずはDMからご紹介。
今回は銀座K’s Galleryのオーナーである増田さんのメッセージが載っています。
書かれている内容を紹介します。
2002年に「上野憲男、カジ・ギャスディン、佐野ぬい3人展」でオープンしたK’s Galleryは、今年20周年を迎えました。その記念にお三人の個展を企画し、上野憲男さんには、「では、一年後を楽しみに。」と、快諾をいただきました。そのわずか2ヶ月後に届いた訃報には、本当に驚きました。悲しみの中で、ご遺族から「故人の意思を尊重し、個展は、予定通り開かせていただきます。」とのご連絡をいただき、胸が熱くなりました。私たちの心の中で、上野憲男さんは、今も生きています。1回目の個展の時に、壁いっぱいに描いてくださったライブペインティングの作品も展示予定です。今回その作品に加筆しようとおっしゃっていたのは、叶わぬこととなってしまいましたが⋯ひさしぶりの銀座K’s Galleryでの上野憲男展を、どうぞお楽しみください。
< K’s Gallery 増田きよみ >
◯展示会タイトル
『開廊20周年記念 上野憲男展』
◯会場
銀座K’s Gallery
◯展示期間・時間・休みなど
期間:2022年04月04日(月)〜04月16日(土)※日曜休廊
時間:12:00~19:00 ※金曜は20:00、土曜は11:30〜17:00
入場料:無料
展示詳細サイト:http://ks-g.main.jp/exhibition/20220404/index.shtml
◯展示内容
1回目の個展の時に壁いっぱいに描いたライブペインティング作品ほか。DM掲載作品は「夜の唄3」油彩2010年 、「夜の影」油彩2019年。ここ最近の作品を中心とした展示になるような気がします。詳細はこの記事の後半をご覧になってください。
◯関連イベント
関連イベントとして【ギャラリートーク 上野透史氏が語る「父、上野憲男」】を開催。初日15時より。
ギャラリートークの様子はこちらをご覧になってください。
◯作家プロフィール
上野憲男(1932-2021)はブルーグレーを基調とした画面に、線や記号、文字をちりばめ浮遊させた独特の画面を構築することで知られる画家。北海道北部の西海岸に位置する北海道天塩町(てしおちょう)に生まれ、5歳の頃には札幌へ移住。札幌南高校時代には道展に15歳で入選した加清純子と美術部員として交友し、学校の廊下の壁面を使った二人展もを行っています。そして19歳の頃画家を志し単身で上京、その年の秋(1952年)に自由美術展で初入選を果たしました。自由美術への出品には加清純子の勧めがあったそうです。
1958年に株式会社パピリオ(後の伊東胡蝶園)入社。マティスに師事し、ミロとも交流があった洋画家の佐野繁次郎と出会う。1962年、第5回現代日本美術展(毎日新聞社主催・東京都美術館)でコンクール優賞を受賞。1995年野には「種子と惑星」シリーズによって強烈なオリジナリティーを確立しました。画面内に繰り広げられている行方定まらない自由奔放な線と形は、まるで自然界の生命の断片を生きたまま掬い取って封じ込めたようにすら感じさせられます。
2008年以降となると、従来のブルーグレーの画調と共に、赤、黄、緑、青、白、黒などの原色を大胆に駆使し、新鮮で生命感溢れるインパクトある「色曼荼羅」シリーズを展開させました。その仕事ぶりは多彩で、2021年に亡くなるまで自然豊かな栃木県那須高原のアトリエで油彩、水彩による絵画だけにとどまらず、オブジェ、版画、写真などの手法で感性豊かな制作を続けていました。
参考
・上野憲男 http://uenonorio.com/
・「よみがえれ! とこしえの加清純子―『阿寒に果つ』ヒロインの未完の青春―」展(「NORTHERN OWLS」第30号)https://doubigakugeiken.com/_file/ja/article/59/file/2/
・北海道天塩町 http://www.teshiotown.hokkaido.jp/
・伊東胡蝶園wiki https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E6%9D%B1%E8%83%A1%E8%9D%B6%E5%9C%92
・佐野繁次郎(さの しげじろう)wiki https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E9%87%8E%E7%B9%81%E6%AC%A1%E9%83%8E
・御園白粉(みそのおしろい)https://www.ndl.go.jp/france/jp/part1/s2_2.html
・無鉛白粉 https://www.ndl.go.jp/kaleido/entry/29/1.html
◯佐野繁次郎と上野憲男
プロフィールにも書きましたが、株式会社パピリオに入社した上野憲男は佐野繁次郎と出会いました。洋画家・佐野繁次郎は数多くの装幀も手がけています。それをまとめたのが『佐野繁次郎装幀集成』です。銀座K’s Galleryにちなんでいえば、佐野はタウン誌「銀座百選」でも表紙絵を度々デザインされていました。デザインの特徴は癖が強い手書き文字。『暮しの手帖』の花森安治も佐藤の影響を多大に受けたといわれています。まだ二十歳そこいらの瑞々しい感性を持った上野憲男もかなり影響を受けたのではないでしょうか。
本の紹介をしているサイトがありました。ぜひご覧になってください。
「佐野繁次郎装幀集成―西村コレクションを中心として」
↑クリックすると、アマゾンのページに飛びます。
デザインの特徴といえば、なんといっても手書き文字。癖が強く、でも不思議と読みやすい。独特な文字が踊ります。これがまた油彩、水彩、パピエ・コレにマッチしていて、とてもモダン。洒落ています。本であり、絵でもある。(中略)手書き文字をたぐって時代を遡るのも楽しそうですね。ベン・シャーン、佐伯祐三、サヴィニャック、ロートレックなどなど。掘り進めれば、未知の出会いがあるかも?
引用:「画家のブックデザイン。佐野繁次郎をコレクションする」(nostos books/石井利佳)
https://nostos.jp/archives/217951
◯会場アクセス
住所:東京都中央区銀座1-13-4 大和銀座一ビル6F
電話:03-5159-0809
公式サイト:http://ks-g.main.jp/
アクセス:東京メトロ「銀座一丁目駅」10番出口より徒歩約3分ほか
http://ks-g.main.jp/information.html
上野憲男展の様子
展示の様子や作品の一部を紹介します。まずは全景や壁面などから。20年前のライブペインティング作品をメインに、大小の作品が並んでいました。
作品の一部を切り取ってみました。
こちらは1979年の制作風景です(撮影/鈴木健司)。
晩年の上野憲男さん。非常にダンディです。撮影場所は不明。
では!
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今回の記事は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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