『ハート・トゥ・アート』渡辺(@heart__to__art)です。2020年5月11日、ツイッターに目を引く投稿が拡散されました。場所は大阪地下鉄・梅田駅の通路。
かなり複雑な地下街として知られ、「梅田ダンジョン」「梅田地下迷宮」と呼ばれる大阪地下鉄・梅田駅の通路の柱すべてに巨大な『変態』という文字が連なる光景は、かなりのインパクトを与えたようです。非常にアート的なので、簡単に紹介しておきます。
目次
圧巻の「変態祭り」の首謀者は京都水族館だった
ツイッターで「梅田駅 変態」すると、その様子は一目瞭然。大阪地下鉄・梅田駅の通路が巨大な『変態』という文字に占拠されました(気になる方はコチラをクリックしてください。ツイッターに飛びます)。
ツイッターでは「ライブドアニュース」の投稿が最大のRT数(2,212)を記録しています。
これです。
【ジャック】梅田駅構内が「変態」だらけ、衝撃的な光景https://t.co/RM7jn6ClPO
京都水族館のリニューアルオープンを告知する広告。新しい形態へ変化していく姿勢を海の生き物を使い「変態予告」と表現したという。 pic.twitter.com/QiI0JxlPvL
— ライブドアニュース (@livedoornews) May 16, 2020
見事に『変態』が規則正しく並んでいます。
文字の大きさが
強烈です。
しかし、よく見てもらうとわかりますが、これ、正確には『変態』ではなく、『変態予告』というポスターなんです。
おとなしめに投稿している首謀者の京都水族館【公式】のツイートを見ると明らかです。
こちらです。
「変態予告」広告について注目していただいているようで、ありがとうございます✨
写真は大阪梅田駅のようすです!当館が新しい形態に変化していくことを表現するために、文字は飼育しているいきもので描かれています🐟
ぜひじっくり見てみてください♪ pic.twitter.com/Fkx401SMUk— 京都水族館【公式】 (@Kyoto_Aquarium) May 19, 2020
このポスターは、京都水族館の今夏リニューアルオープンを告知する広告だったわけです。
これがイメージポスターのようです。
京都水族館が新しい形態へ変化していく姿勢を『変態』という言葉で表現したようです。
非常にエッジが
効いています。
SNS拡散も視野に入れたアクションが、非常に「今的」ですし、アート的だと思います。
クオリティーの高いイラストが説得力と誠実感を高めた
ポスターの文字をよく見てください。
文字を作っているのは、京都水族館に住んでいる魚たちのイラストで構成されています。
手がけたのは
石井正信さん。
調べてみるとデザイナーである石井さんは30代半ば、毎日新聞にて平野啓一郎さんの朝刊小説『マチネの終わり』の挿画を担当されているようです。
さらに調べてみると石井さんはアート集団「カイブツ社(https://kaibutsu.jp/)」の所属だったようです。
こちらに2013年11月の「CINRA.JOB」の魚拓を貼っておきます。
「僕にはものづくりしかない」カイブツの職人デザイナー(CINRA.JOB)
http://archive.is/fTkz1
大友克洋や井上雄彦に憧れ、漫画家を目指し、同じように漫画家を目指す友人の実力を目の当たりにしてイラストレーターに方向性を変えたそうです、。大手の広告代理店の就職に失敗し、失意の中で研鑽を重ね、自分スタイルを築いている途中、カイブツ社との出会いがあったようです。
カイブツ社の入社してからは、個人ではなくチームで創造していく意識を叩きこまれたようで、クライアントワークの中で石井さんの個性と大衆性がイイ感じで醸成されてきている感じなんでしょう。
京都水族館の『変態予告』に登場する魚たちもイイ感じでディフォルメされていますし、クライアントの要望でクラゲなどを多用していると思うのですが、その組み合わせも漫画チックな表現になっていて素敵です。
「変」をアップにすると、こんな感じです。
今回の広告がただのフォントで『変態予告』だったら、インパクトだけなのでそれなりに批判もされたような気もします。しかし、これだけの「作品」だと説得力がまったく異なります。
誠実さは伝わるという好例といえますね。
ヒプノシスが好きだった私は
私は10代の頃からロックを聴いていた影響で、アート集団「ヒプノシス」が大好きでした。
かなりマニアックな作品でしたが、時代にインパクトを与えるという部分で憧れていました。
『ハート・トゥ・アート』の活動でも似たようなことをしようと思ったこともありました(これからスタートさせてもいいでしょうが苦笑)。
まぁ、これからの時代に成功する決め手はわかりませんが、仕事として考えた場合、クライアントワークをアート精神の味付けて具現化していくのがベストなんでしょうね。
私自身がアートに寄り過ぎたので、クライアントワーク的なチーム活動は厳しい気がします(笑)。
西日本最多! クラゲ新展示「クラゲワンダー」が目玉
最後に脱線してしまいましたが、京都水族館のことも書き添えておきます。
京都水族館の今夏リニューアルオープンの目玉は、クラゲ新展示「クラゲワンダー」です。
広さ約350㎡、全長約40メートルのクラゲエリアには約20種、5,000匹のクラゲが展示されます。
西日本最多の約20種、5,000匹 クラゲ新展示エリア「クラゲワンダー」
https://www.kyoto-aquarium.com/news/details/2541/
関東エリアだと新江ノ島水族館(2020年5月31日より営業再開)のクラゲ展示「クラゲファンタジーホール」が有名です。
「クラゲファンタジーホール」
https://www.enosui.com/exhibition_jellyfish.php
こちらの展示は常時約14種類の展示らしいので、京都水族館の展示はかなり規模が大きそうです。
正確な展示数や詳細は「日本動物園水族館協会(https://www.jaza.jp/)」で確認すればいいですが、それはしません。気になる方は調べてみてください。
日本一長い地下街ってどこ? 最長地下街ベスト5
冒頭で「梅田ダンジョン」なんて表現で梅田駅の紹介をしましたが、地下通路国内ベスト5なんて情報を付け加えておきます。
<地下通路国内ベスト5>
第1位:東京駅周辺(大手町〜東銀座で4,050メートル)
第2位:新宿駅周辺(西新宿〜高島屋で2,750メートル)
第3位:札幌駅周辺(第一合同庁舎〜地下鉄バスセンター駅で2,300メートル)
第4位:大阪なんば周辺(リバープレイス〜近鉄日本橋駅で1,600メートル)
第5位:大阪梅田周辺(堂島ホテル〜新阪急ホテルで1,500メートル)
※都市地下空間活用研究会(http://www.toshimirai.jp/usj/)の調査に基づく
ちなみに地下空間広さで比べると、また変わってきます。梅田駅は広さではトップ3には入らないようです。店舗数の密集レベルとなるとまた変わってくるんでしょうね。
<地下街の広さベスト3>
第1位:東京・新宿駅
第2位:名古屋・栄駅
第3位:名古屋駅
※都市地下空間活用研究会(http://www.toshimirai.jp/usj/)の調査に基づく
では!
↓[ Googleセレクト 関連コンテンツ ]↓
今回の記事は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
━━━━━━━━━━━━
【発行責任】
『ハート・トゥ・アート』(渡辺)
http://www.heart-to-art.net/
◆ツイッター: https://twitter.com/heart__to__art
◆facebookページ: https://www.facebook.com/HEARTtoART
★記事に関するお問い合わせ・ご意見は下記からどうぞ★
http://www.heart-to-art.net/heart_to_art_contact.html
★ボランティアサポーター募集中です★
『ハート・トゥ・アート』の活動に興味を持ってくださった方のご連絡をお待ちしております。住んでる場所は杉並に限らず、国内外は問いません。もちろん年齢、性別なども特別な規定ありません。好奇心がい方、大歓迎です。関わってくださった人にとってプラスになるような形を考えながら関係を深めていきたいです。イベント制作の相談、企画、協力なども可能な範囲で行っております。また、『ハート・トゥ・アート』活動のサポーターも随時募集中。面白い人たちと面白いことをやりたい人は渡辺までご連絡ください。
http://www.heart-to-art.net/heart_to_art_contact.html
★facebookページ チェックしてください★
facebookページでは、タイムラインに流れてきたお世話になった作家さん情報&ハート・トゥ・アート開催情報をシェアしたりしています。
━━━━━━━━━━━━
【お仕事に絡んだご相談など】
『ハート・トゥ・アート』代表の渡辺は編集者です。紙媒体を中心に約30年の経験を積み重ねてきています。出版社、広告代理店、企業団体、WEBコンテンツ会社等からの依頼で、企画立案から取材・撮影・執筆といった一連の編集制作業務を行います。
アート、エンタメ、伝統文化、人物、施設、福祉&地域関連などの取材経験が豊富です。何かありましたらお気軽に相談ください(下記まで)。
『ハート・トゥ・アート』(渡辺)
メール:hiroshi-w@pop02.odn.ne.jp