『ハート・トゥ・アート』渡辺(@heart__to__art)です。暑いですね。こういうときにはカレーを食べたくなります。さて、全労済ホール/スペース・ゼロで行われている第13回「未来抽象芸術展」に行ってきました。最初は1分だけと立ち寄ったわけですが、結局は1分でおさまるわけもなく……。
意欲的で“未来”を感じさせる現代美術家の展覧会「未来抽象芸術展」
「未来抽象芸術展」が7月8日(日)からスタートしています。
企画はK’s GalleryとTADASUKEさんの「アトリエ芸術道場」。意欲的な現代美術家を集めた展覧会です。
初日にはオープニングパーティーと毎年恒例になっているチーム対戦形式の「ライブペインティング」も行われ、大いに盛り上がったようです。
「ライブペインティング」の結果は、K’s Galleryオーナーの増田さんのツイッターで紹介されていましたので、リンクしておきます。ちなみに両作品とも落札されたようです。
未来抽象芸術展 2日目 ー アメブロを更新しました#現代美術https://t.co/CyJjvp1GAN
— ますだきよみ (@ginzaksg) 2018年7月9日
明日15日には「アーティストトーク」が行われます(15:00~16:00)。参加費は1ドリンク付きで100円です。収益は全額義援金となるそうです。
義援金といえば、会場では義援金に協力してくださった方に作家オリジナルミニ作品をプレゼントしています。ずっと続いている企画です。
知っているファンは「コレ狙い」で会期スタート時に合わせて行きます。こういう企画はアートファンには嬉しい限りです。
さて、今回の出展者は以下の19名です。
<第13回「未来抽象芸術展」出展者>
飯田哲夫、石黒隆宗、井出志保子、上野謙介、ウチダミズホ、小河泰帆、片桐とみか、金子真理絵、菅広、桐健二、鈴木智香子、タシロサトミ、TADASUKE、建部弥希、田辺修、坪内嘉緒里、Painter kuro、松林彩子、日比野猛(インスタレーション)
会期は18日まで。会場が広いので、スケール感のある作品が並んでいます。
大きな作品はエネルギーも大きいです。それは作家さんたちのエネルギーそのものでもあります。
ぜひそれを感じてもらいたいです。
また、毎日15:30~には「ミニ・アーティストトーク」も行われています。当番で会場に来ている作家さんによる“日替わりミニミニトーク”です。かなり評判いいみたいです。
<第13回 未来抽象芸術展>
会期:2018年7月8日(日)〜7月18日(水)
時間:12:00〜19:30(最終日17:00まで)
会場:全労済ホール/スペース・ゼロ
住所:渋谷区代々木2-12-10 全労済会館
電話:03-3375-8741(代)
お休み:会期中無休
入場無料
ホームページ:http://ks-g.main.jp/exhibition/20180708_outside/index.shtml
アクセス:JR線新宿駅南口より徒歩約5分、大江戸線・都営新宿線・京王新線「6番出口」より徒歩約1分
繊細かつエネルギーに満ちた日比野猛さんのインスタレーション
冒頭にも書きましたが、あまり時間がなく「1分しかいられない!」と飛び込みでザッと拝見しました。
結局、1分で終わるわけはなかったんですが、中途半端で会場を離れた後、「やはりもう一度!」と思い、用事が済んでから再度拝見しました。
久しぶりにTADASUKEさんとも会えたし、結局はジックリと拝見できなかったんですが、感じたことを書き記しておきます。
まずは展示の様子はこんな感じ。
これはもちろん会場の一部です。一人2点の展示が基本のようですので、合計40点以上もの作品が展示されていました。
全体的な印象は、「まとまっているなぁ」という感じ。やはり統一感は大事です。全体が穏やかな雰囲気になっていて、気持ちの良い空間でした。とくに上の空間は暖かい空気に包まれていました。
比較すると怒られてしまいますが、第10回目までは作家同士の緊張感というか、バチバチ感があった気がしますが、その辺の部分では物足りない気はしました。
しかし、ついついそのパターンで見てしまいがちですが、そもそも比較すること自体が間違っているとも思います。
ただ、大昔に「未来抽象芸術展」を見たときに、「で、ここで掲げている“未来”ってどういうこと?」という話をTADASUKEさんあたりに投げかけた記憶がいまだに残っています。
そういう部分では、何か過剰に「未来抽象芸術展」に何かを期待している部分もあります。見る側って勝手ですよね。
今回のインスタレーションは日比野猛さん。
日比野さんが今回のインスタレーションをやると聞いたときから、「いったいどんなことをやってくるのかな?」と思っておりました。
こんな感じでした。
会場の吹き抜け部分に設置されたメインのオブジェは「ラミン」という輸入木材を使用しています。
木材を三角形に組み合わせ、さらにねじ曲げて変形させたフォルムは、まるで大きく翼を広げ空高く飛んでいく鳥のような印象です。
ねじ曲げることで生まれる反発力によって“静的エネルギー”が内包されています。会場の空調などと相まってゆっくりと動く様は、美術家の持っているエネルギーの象徴のようにも感じさせられました。
日比野さんならではの繊細さ、またフォルムから感じさせる曲線美なども含めて、非常に魅力的な作品でした。
会場には試作品として竹や他の木材によるミニチュアも多数展示されていました。実際に触って弾力というか反発力を感じさせてもらいましたが、なかなかのエネルギーでした。
メイン作品はスケールもでかいので、耐久性も含めて、見た目よりもかなり苦労されたと思います。
薄い板を組み合わせただけではなく、さらに板の両サイドに補強を加えて「H型」にしているとおっしゃってましたが、ヘタすれば折れちゃいますし。
展示では作家さんや関係者に見えない情報を尋ねた方がいい
先程、「未来抽象芸術展」の“未来”ってどういうこと? なんて話を書きましたが、この展覧会のテーマは挑戦することを掲げています。
いつも思うのですが、
挑戦するってどういうことなんでしょう。
見た目が変わっているのも挑戦なんだとは思います。単純にわかりやすいですし。
今回でいえば、言われるまで小河泰帆さんの作品だとは思わなかったし、上野謙介さんも版画を出してると思っていたので探しちゃいましたし。
しかし、見た感じは大きく変わらなくても挑戦という場合もあります。
さらに昔から見ている作家さんだと直感的に違う部分はわかりますが、初めて見る場合は比較しようもありません。
今回、会場にいらっしゃった鈴木智香子さんから今回の作品のことをうかがって、「なるほど! そういう挑戦だったのか!」と感じるとともに、やっぱり挑戦した部分を書いておいてもらうと二度美味しいかもなぁ。。。などと勝手に思ってしまいました。
私もイベント主催している側なので、外野がアレコレと口を挟むことではないのは承知しております。実際、主催者は外部から言われる90%以上のことは自分でわかっていますから。
なので、挑戦した部分の表記云々は別として、展示に行かれた方は作家さんや関係者に見えない情報を尋ねてみるといいです。
きっと見方が違ってきますし、
味わいも変わってきます。
展示は18日(水)までです。暑い日が続いており外出も億劫になりがちですが、美術館以外でこれだけスケールが大きく、力のある作品を見られる機会はあまりありません。
ぜひお出かけください。
それにしても第13回目ですか。増田さん& TADASUKEさん、無事開催おめでとうございます。そして、お疲れ様です!
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今回の記事は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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