





高円寺発! 地域密着型アートフリマイベントの先駆け的存在です
電話: 090-9301-3700
受付時間: 平日 AM 11:00 〜 PM 5:00
前作のカフカ『城』公演(2015年8月9日)で大好評を得た不条理の世界が、泉鏡花2015「sHuNtyu」としてUPLINKに再び帰ってきます! Painter kuroによる脚本/夢と現の前衛劇を演出するのはクリエイティブな若手演出家、久世孝臣。二人の才能が交差することで行き着く先は…21世紀の泉鏡花の世界なのか? はたまた……。元宝塚歌劇団のRICO(テアトルエコー所属)をはじめとする魅力的な役者陣、さらに舞踏家や書道家が舞い、クラシック畑の作曲家による書き下ろし舞台音楽の生演奏も。12月18日、アートの夢幻に絡み合う夜…。
今回は出演者でもある万城目純さんがkuroさんや久世さんについて、さらに芝居の内容について「アドリブ連載」という形で文章を書いてくださっています。それはあらためて集約します。また稽古の様子などは、『ハート・トゥ・アート』facebookページのアルバムで随時アップしています。合わせてご覧になってください。また、下画像(イントロダクション・キャスト・チケット)をクリックしていただくと、その部分へ飛びます。
泉鏡花『春昼』『春昼後刻』は1906年に発表された言語芸術の最高峰作品。この作品をベースにPainter kuroが儚い幽玄の世界を描き上げます。夢と現が交錯する不条理かつアートな表現世界を体感してください。。いま、平成の鏡花が渋谷で花開く! ○△□ ○△□ ○△□・・・・・。
各役は全て(現)と(夢)。そして、一幕と二幕も(現)と(夢)です。脚本は美術家のPainter kuro。昨年に上演された『愚者の沈黙』『遥か忘れじのナホトカ航路』、そして今年の夏に好評を得たカフカの『城』に続いて4作目となります。
演出は新進気鋭の若手演出家である久世孝臣。出演はRICO、幸坂弘子、伊藤さつき、如月愛というキャリアも経験も違う4名の女優陣。さらに墨象アーティスト、舞踊家、音楽家が登場。アート、文学、音楽、詩、パフォーマンスが融合する実験的な芝居です。
泉鏡花2015「sHuNtyu」
演出/久世孝臣(ナズ・ラヴィ・エ主宰・演出家)
脚本/Painter kuro(美術家、脚本家)
●日時:
2015年12月18日(金)
1部 開演18:30(開場18:15)
2部 開演20:00(開場19:45)
●料金:
前売り2,800円、当日3,300円(共に1ドリンク込)/予約は下記参照
●会場:
渋谷アップリンク(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階)
※MAPをクリックすると拡大します。
■泉鏡花2015「sHuNtyu」
<キャスト>
RICO
幸坂弘子
伊藤さつき
如月愛
七澤菜波(舞台美術/書道パフォーマンス)
万城目純(舞踏)
演出 久世孝臣
脚本 Painter kuro
音楽 橘川琢
演奏 天野樹(Flute/Piccolo)/森川あづさ(Piano)
題字 七澤菜波
劇中詩 デニス・レヴァトフ
劇中詩翻訳 ヤリタミサコ
衣装協力 森田文明(TARZANKICK!!!)
舞台監督 渡辺宏(ハート・トゥ・アート)
制作協力 ハート・トゥ・アート
写真は稽古の様子。
RICO
11月11日生、昭和57年 宝塚歌劇団星組入団(在団時名 桜里湖)、平成元年7月 宝塚歌劇団退団。その後、華村りこの芸名でテレビ、ラジオドラマ、アテレコ、舞台、ディナーショー、コンサート等で女優、歌手、声優として各方面で活動。平成24年7月1日、華村りこからRICOに改名。(株)テアトル・エコー所属。代表作は『ライオンキング(ナラ)』『美女と野獣(ミセスポット)』のアテレコ、舞台『ミス・サイゴン(帝劇)』『おかしな二人(エコー劇場)』他。
幸坂 弘子
高校卒業後上京、劇団ひまわり俳優養成所に入所し演劇活動をスタートさせる。約9年間の在籍中発表公演等を経験し、イギリス王立演劇学校(RADA)と競演した桜の園や50周年記念公演として製作された舞台赤毛のアン初演にも携わる。退団後は冨士山アネット、新宿パープルパンダ等小劇場での芝居公演や携帯電話動画配信サイトのアフレコも行う。養成所在籍中からダンスにふれ、ジャズを平田あけみ、小倉圭子に、コンテンポラリーを近藤良平に師事。両振付家の作品に参加。
伊藤 さつき
愛知県豊川市出身。主に舞台を中心にフリーで活動中。Painter kuro の舞台は、昨年12月渋谷アップリンクで行われた「遥か忘れじのナホトカ航路」にて、ベットの女、ルルを演じる。最近の出演舞台は「月並みなはなし」、渋谷伝承ホールにて「たからモノ」。9月にヴァイオリンと朗読の世界vol.9の朗読へ参加。他にもモデル、CMに出演。 キリンビールのどごし生、アリナミンV、旭化成サランラップなど。最近の主な仕事、ニッピコラーゲンなど。
如月 愛
「時間と記憶の旅」をテーマに2010年より平面絵画を中心に創作、展示をはじめる。個展、art Truth(横浜)、K′sギャラリー(京橋)、彦坂尚嘉企画個展(藤沢)をはじめ、「富士山を世界に」展(ベトナム、エストニア、ネパールなど)、海外のアートフェアなどにも出展。最近はライブペインティング、音楽家とのコラボレーション、オリジナルキャラクターブランド(kisai)も平行して活動している。前作「城」にて、渋谷アップリンクで舞台デビュー。存在感のある演技は好評を得た。
七澤 菜波
墨象アーティスト。書にデザインの感覚を取り入れ、女性ならではのやわらかさ、繊細さ、妖艶さなどをこめた独自の表現が共感を得ている。Tasaki Jewelry/SLIM BEAUTY HOUSE/スパリゾートハワイアンズモノリスタワーなど、店舗・商品ロゴデザインなどを手がける一方、椿山荘/東京堂/古民家での個展や店舗のディスプレイ、パークホテル東京での音楽と映像とのパフォーマンスなど書の新たな可能性を追求している。毎月第二土曜日書道教室主催。
万城目 純
確固とした自身の価値観を軸に据え、アートワークやシアターワークで多種多様な表現を探求している。活動フィールドは非常に幅広く、既成概念に囚われることなく映像・美術・演出・身体表現と多岐に及び、独自の理論に基づく作品を精力的に制作・発表し続けている。
橘川 琢
作曲を三木稔、助川敏弥の各氏ほかに師事。第2回牧野由多可賞作曲コンクールファイナリスト。文部科学省音楽療法専門士。2005年度(第60回記念)文化庁芸術祭参加。2006年・2008年度文化庁「本物の舞台芸術体験事業」に自作を含む《羽衣》(Aura-J)が、採択される。「新感覚抒情派(『音楽現代』誌)」と評される現代クラシック音楽・現代邦楽作品を作曲。詩唱・花道・ガラス造形・舞踊・舞踏・映像芸術・舞台を含めた美の可能性と音楽の界面の多様性を追究。作品は New Yorkほか海外で演奏されている。日本音楽舞踊会議理事。季刊「音楽の世界」副編集長。
天野 樹(Flute/Piccolo)
国立音楽大学二年在学。フルートを斎藤和志、W・オッフェルマンズに師事。クラシックのみならず現代作曲家の新作初演等を、多く手がける。フルートクァルテット『varenie』で岐阜国際音楽祭コンクール アンサンブル部門3位入賞。
森川あづさ(Piano)
数多くの橘川琢作品ほか現代作曲家の新作初演等を手がける他、バンド活動や形態にとらわれない演奏を活発に行っている。大学在籍中より現在まで、ジャワガムランに親しむ。都立芸術高校、東京音楽大学ピアノ演奏家コース卒業。
森田文明(TARZANKICK!!!)
2006年よりファッションとアートをクロスオーバーし活動を続けるアーティスト。サイケデリックに彩られたその作品は人々に笑顔と同時に狂気をもたらす。近年ではペインティングのみならず彫刻、刺繍、アニメーションなどその表現手法も多岐にわたる。
久世孝臣
ナズ・ラヴィ・エ主宰。演出家、脚本家。舞台創作を中心に、カフェやギャラリー、野外などでの創作、コンテンポラリーダンサー、タップダンサー、バンドネオン奏者、ロックバンド、ピアニスト、日本画家、洋画家、現代アート作家など、他ジャンルとの場所を問わない境界線を超えた共同制作を得意とし、それぞれの良さを活かしつつ確固たる一つの世界を構築することに定評がある。過去の脚本・演出作品『孤独な絵肌、滑り込む音楽』『言葉の中で世界は踊り、踊る世界に歌があふれる』『しゃべる女』『ビオトポス』『パンドラ』。
Painter kuro
美術家で、脚本家。渋谷アップリンクで不定期の公演。ライブペイントは桜井芳樹や坂本弘道、メルテン等と。時代劇監督・井上泰治監督の舞台ロビー展示。舞台美術はニールサイモン『映画に出たい!』等。9月に第12回ヴィジュアル・ポエジィ・パリ展参加。
前売¥2,800/当日¥3,300(共に1ドリンク込)
★全席自由席
★当日は混雑が予想されます。開演15分前までにご来場ください。
<申し込み・予約先>
チケットの申し込み、予約は下記のでお願いいたします。
★渋谷アップリンクより予約
リンク先よりご購入ください。
★facebookイベントページより予約
「参加予定」をクリックしていただければ、こちらから時間などをお問い合わせいたします。
★出演者&関係者より予約/直接購入
直接、出演者&関係者にご連絡していただいてもかまいません。直接購入者のみ、オリジナルチケットとなります。
泉鏡花(いずみ きょうか、1873年(明治6年)11月4日 - 1939年(昭和14年)9月7日)は、日本の小説家。明治後期から昭和初期にかけて活躍した。小説の他に戯曲や俳句も手がけた。本名、鏡太郎(きょうたろう)。金沢市下新町生まれ。尾崎紅葉に師事し、その関係は、文学史上、稀有の師弟と謳われた。『夜行巡査』『外科室』で評価を得、『高野聖』で人気作家になる。江戸文芸の影響を深くうけた怪奇趣味と特有のロマンティシズムで知られる。また近代における幻想文学の先駆者としても評価される(「wikipedia」より)。
9歳の時に母を亡くした鏡花は19歳という若さで小説家として出発。その作品は亡母憧憬を基底に浪漫と幻想の世界を小説や戯曲という形で紡ぎ出された。明治半ばから創作活動を始め、大正、昭和にかけて、300編余りの作品を生み出した鏡花は、名作と目されるものの大半を二十代、三十代の若さで世に送りだした。やがて文豪とたたえられ、また天才とも謳われるようになった。
三島由紀夫は1970年に刊行された中央公論社版日本文学全集の一巻『尾崎紅葉・泉鏡花』集の解説において「私は今こそ鏡花再評価の機運が起るべき時代だと信じている。そして、古めかしい新派劇の原作者としてのイメージが払拭された果てにあらはれる新らしい鏡花像は、次のようなものであることが望ましい。すなはち、鏡花は明治以降今日にいたるまでの日本文学者のうち、まことに数少ない日本語(言霊)のミーディアムであって、彼の言語体験は、その教養や生活史や時代的制約をはるかにはみ出してゐた」と宣言している。
気がつけばkuroさんにとって4作目となる今回の泉鏡花2015「sHuNtyu」。kuroさんの処女作から制作に関わってきましたが、その過程の中で周辺を取り巻く状況も、彼に対する評価も変化してきているように思えます。
当初は美術家が芝居を手がけることについて、肯定的な意見は決して多くはありませんでした。しかし、回数を重ねていくことで、同年代のアーティストたちには大きな刺激をもたらし、徐々に今後の展開に関心が集まってくるようになってきたように感じられます。
美術界には突破困難とも思える閉塞感が漂っています。そんな状況の中で孤高な存在として切り込んでいくkuroさん。ハンデのある芝居の世界に臆せず飛び込み、意欲的に表現の幅を広げ、リスクを省みずに可能性を切り拓く姿に勇気づけられている作家も少なくないでしょう。
今回の演出は、久世孝臣さん。ハートでも『竹夢物語』や「エコーズ〜白展示」などでお世話になってきています。まさに若き才能という冠が相応しい演出家です。当初、私からするとkuroさんと久世さんがタッグを組むのは早計かと思われましたが、稽古が続く中、予想に反してガッチリと歯車が噛み合っている雰囲気。出演者&関係者がイイ感じのチームとして一丸となって本番に向けた稽古や打ち合わせが積み重ねられています。
今回の舞台も役者に加え、舞踏家、書家、音楽家が絡み合う内容です。それは、まさにリアルな「生」の凝縮ともいえます。
ところで今回のチラシのメインコピーは「この舞台はわからん!」です。これは出演する4人の女優陣の中の一人、RICOさんの言葉に端を発して付けられました。予定調和の如く芝居の筋を追うのではなく、素になって芝居を感じてもらいたいです。そして、自分なりの感性で何かを持ち帰って欲しいです。
結局、単純にわからないことを考えたり、感じたり、気づくことがアートにとっては必要なことなんだと思います。いや、大袈裟に言うと、人生にとって必要なことじゃないかと・・・。ということで、今回のチラシコピーの奥底には、受け手であるお客様も創造者であってほしいという願いも込められているわけです。